フィルムカメラ (3)

 フィルム式のカメラで、「YASHICA」を吸収合併した「京セラ株式会社」から、「CONTAX」ブランドで発売されていた 「T vs」です。

 

 上の写真、実は「生意気」なことに「フード」がついていて、下が「保護用フィルター」(写真右下) と「メタルフード」(写真下中央) を外した状態で、「メタルフード」の外径に対応したキャップ (写真左下) もありました。

 

 

 

 

 

 CONTAXには、単焦点の「T」「T2」という機種がありましたが、画角を変えられるコンパクトカメラとして「T vs」が発売されました。

 

 このカメラには「Carl Zeiss」のレンズが使われていますが、同時期に発売されていたレンズ交換の出来る「G1」、及び後継の「G2」用には、焦点距離によって「Hologon (16mm) 」「Biogon (21mm、28mm) 」「Planar ( 35mm、45mm) 」「Sonnar (90mm) 」といった名称が付けられていました。
 (正しくは、「焦点距離」ということではなく、それぞれのレンズ構成に付けられた名称だと思いますが)

 「T vs」の場合、画角の変えられる「Sonnar」なので、「Vario Sonnar」なのでしょう。
 21mmの「Biogon」+「専用ファインダー」を付けた「G1」「G2」を、当時は気に入っていたのですが、とても買えませんでしたね。
 でも今は、FUJI FILM の 「X20」 に、機能的に「何の意味のない」ファインダーを付け、それっぽくすることで満足しています (笑) 。

 

 

 

 「京セラ株式会社 (かつては、京都セラミック株式会社) 」が作っている為でしょうけど、カタログに拠れば「ファインダー前面部」「ファインダー接眼部」には、サファイアが使われているそうです。

 

 

 

 

 

 下の写真中央にある「シャッターボタン」には、「多結晶サファイア」が使われているとのこと。
 でも、こういったアピールはカタログには記載されていますが、取扱説明書では「使い方」についての記述に留められていますので、「気に入っている製品」については、カタログも「所有すべき、重要なアイテム」かと思います。

 

 右上部には、撮影した枚数を示す「カウンターLCD」があるのですが、液晶の劣化が進んでいて、枚数は確認できなくなっています。

 

 

 フィルムの当たる圧板は、セラミック製だそうで、このあたりも「京セラ」らしいです。

 

 

 

 シリアルNo.は、「シール」ではなく「刻印」ですが、10万台も売れたとは思えませんので、5165台目?
 ブランド名は「CONTAX」ですが、日本製ということですね。

 

 

 

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 このカメラ、小さいのに「いい写真」が撮れると思います。
 昔、桜を撮りにいった時、Canonの「EOS 5」+「28-105mm F3.5-4.5 USM」で撮った写真に比べると、シャープで色が鮮やかで「ドラマチック」な写真に思えました。
 「T vs」のカタログには、いくつかの作例が掲載されていますが、「AF 28mm / F8」や「AF 50mm / F4」の条件で撮影したものが、A4見開きのサイズで掲載されています。(おそらく、当時管理人が通常使用していた「ネガフィルム」ではなく、「ポジフィルム」で撮ったものなのでしょうけどね)

 

 一方、「EOS 5」のカタログの場合、標準で組み合わせる「28-105mm F3.5-4.5 USM」では、それほど良い写真が撮れない?のか、作例を示す写真は「ハガキ」くらいのものが多く、「AF」性能に重きを置いた説明です。
 「T* (ティー・スター) 」と呼ばれるコーティングとレンズ設計の成せる技かと思いますが、「これではイカン」と思った管理人は、「EOS 5」の方のレンズを「赤いハチマキ」のあるレンズに変えました。
 さすがにそれには解像感では敵わないものの、「T vs」で撮影したものも「いい写真」です。

 会社での送別会などで、写真を撮られることに慣れていない方に一眼レフを向けると、緊張させてしまうこともあるカモですが、この「T vs」なら「写ルンです」で撮るみたいに、「イェーイ」といった「カジュアルな雰囲気」で、自然な表情が撮れるのでは?と思います。
 そういったところは、一眼レフには真似できませんね。

 当時、「小型で高性能」な、レンズ交換の出来ないフィルムカメラは、Nikon (35Ti、28Ti) や、Minolta (TC-1) 、Ricoh (GR) 、Konica (Hexer) などからも発売されていたと思います。
 管理人は画角の変えられる「T vs」を選びましたが、会社の送別会などで使うには正解だったかと思います。
 「T vs」は、「T vs II」「T vs III」まで続くモデルで、更には「T vs DIGITAL」(デジタルカメラ) も発売されたかと思いますが、CONTAXブランドのカメラって、最近はどうなんですかね?
 今使っているデジタルカメラと同程度の画素数の「T vs DIGITAL」が発売されたら、すぐにでも買ってしまいそうですが.....
 一方、「Carl Zeiss」ブランドのレンズは、現在もコシナから発売されています。

 

 

 

 さて、フィルムカメラの頃、レリーズした時にフィルムと被写体の間にあるのは「レンズだけ」だったので、「画質はレンズで決まる」と言えたわけです。
 一眼レフ用の高価なレンズは、頻繁にはモデルチェンジされないので、安心して買うこともできました。
 管理人が1999年頃に「水野あおいちゃん」を撮るのに使った、Canonの「EF 70-200mm F2.8L USM」は、今でも「現行品」みたいですよ。(2018年5月現在)

 

 ですから、古い一眼レフを使っていても、「このレンズを付けていれば大丈夫」と思えたわけで、描写性能については、2000年頃には「ほぼ完成」していて、あとは「手ブレ補正」や「ズーム範囲の拡大」といった進化になっているのでは?と、管理人は思っています..... っていうか、「そう思いたい」です。

 

 一方、現在主流のデジタルカメラでは、フィルムの代わりになる「CCD」の性能も重要で、カメラ本体に搭載されている「CCD」の性能差は小さくはありません。
 また、その「CCD」の性能向上に連れ、カメラ本体も3~4年でモデルチェンジされる時代になりましたよね。
 頻繁に撮影される方にとっては、「現像/プリント代が掛からないので、フィルムの時代より割安になった」と感じていらっしゃるとは思いますが.....

 管理人にとっては、「水野あおい」ちゃん以外に「高画質で撮りたい」と思うような被写体がなくて、本サイトに使うような写真であれば「XGA程度の解像度」のカメラで十分なんですよ (笑) 。

 

 

 

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