過去読んでいた雑誌

 管理人が過去よく読んでいた雑誌の中で、休刊 (廃刊?) になっているものです。
 「こんな製品あったよね~~」「こんな会社あったよね~~」と懐かしく思い出す記事や広告が、いくつも載っていて、今も何冊か持っています。

 

1) FM fan

 管理人がオーディオに興味を持ち始めた頃から買っていた雑誌で、共同通信社から発行されており、管理人が買っている頃は180ページ程度で¥200程でした。
 その頃は民放FMは4局しかなく、NHK-FMにFM東京をプラスした「東版」、FM愛知をプラスした「中部版」、FM大阪をプラスした「西版」、FM福岡をプラスした「九州版」が発行されていました。
 でも、1970年の版を見ると、ページ数が少ないながらも全国共通で民放FM4局が全部載っていました。(この頃は¥120だったようです)

 FMの番組表とオーディオ機器に関する記事以外にも、来日するアーティストなどの特集記事や、時にはラジカセに関する記事もあったりとか、広範囲に情報を得られる雑誌でした。
 また、新譜のジャケットを表紙に大きく載せているのが、本誌の特徴のひとつでした。クラシック音楽が中心とも言われますが、表紙にはクラシックだけでなく、洋楽もニューミュージック (死語?) も採用されていて、むしろ他のFM誌が「クラシックを殆ど取り上げていなかったのでは?」と管理人は感じています。

 管理人が若い頃は、FM fan以外にオーディオ誌を見ていなかったので、管理人のオーディオに関する知識は、この雑誌から得たものが殆どです。
 特に長岡鉄男氏の「Dynamic Test」は、良く見ていたコーナーでした。
 年に4回程度 (?) 発行される「別冊 FM fan」という雑誌もあり、この中には「長岡鉄男のオーディオ・クリニック」といって、長岡鉄男氏が読者宅を訪問するコーナーがありました。
 そこには訪問した読者宅について「○○○○さん ○○歳 ○○県○○市」と、氏名/年齢/住所がバッチリと記載されていますが、「個人情報の保護」なんて、全然気にしていない時代だったのでしょうね。最近の雑誌だと「東京都 M邸」といった具合に記載されていたりする場合があります。
 また、インターネットのない時代ですから、この頃の雑誌には、住所や電話番号を公開して「売ります」「買います」といったコーナーもあり、今考えると「これはこれで良い時代」でしたね。

 1970 ~ 80年代に発行された「FM fan」の記事や広告を見ていると、若年層に興味を持ってもらえるようなものもたくさんあったように思い、オーディオに対する熱気を感じますが、最近のオーディオ雑誌を見ていると、中年 ~ 熟年層をターゲットにしたものが殆どであるように管理人は感じています。

 FM fan の創刊は1966年でしたが、1980年代の中頃に「レンタルショップ」が登場し、エアチェックをしなくても、様々な楽曲が聴けるようになったためでしょうか?「エアチェックをする為の情報」に対する需要が減り、2001年12月に休刊となったようです。

 

 

2) Oh! PC

 ここで云う「PC」とは、NECから発売されていた「PC-9801シリーズ」のことで、「ソフトバンク」から発行されていて、管理人が買っている頃は、250ページ程度で¥600~¥700くらいで発売されていました。
 「Oh! PC」以外も「Oh! FM」「Oh! MZ」「Oh! X」「Oh! Dyna」など、各社から発売されたパソコンを活用するための雑誌が発行されていました。(当時は、各社のパソコンに互換性が無く、各社のパソコン毎の情報が必要だったのですが、NEC製の「PC-9801シリーズ」が、圧倒的なシェアを持った「ガリバー」的な状態でした。)
 フロッピーディスク (当初は5インチ、後には3.5インチ) が付いていることもあり、最新ソフトの体験版などが入っていました。

 管理人の場合は、会社で自分の部署に「PC-9801 RA51」を導入したのをきっかけに、読むようになりました。
 当時のパソコンは、何もソフトが入っていなくて、OSやアプリケーションソフト、マウスも別途購入して、自分でインストールするのが当たり前で、パソコンに詳しい方は、「CONFIG.SYS」や「AUTOEXEC.BAT」に様々な工夫を凝らしていました。
 そのため「Oh! PC」などの雑誌に掲載された情報が重宝されたのでしょうが、「IBM-PCの互換機」上で Microsoft 社の「Windows」を動かすのが主流になるに連れ、OSやアプリケーションソフトはインストール済みで、購入後に「箱から出して電源を入れたら、すぐ使える」ようなパソコンが当たり前になり、本雑誌の役目は終了したのでしょうかね。

 他にも「日立パソコン情報誌」だった「SOFT WAVE」というものもありましたが、管理人の持っている1988年に発行された第8号ですが、値段が付いていません。
 一般的な本屋においてあったような記憶が無く、おそらく秋葉原のラジオ会館7階にあったNECが運営する「BIT- INN」の反対側にあったHitachiのショールームなどに置かれていて、自由に持っていって良いようなものだったのかもしれません。
 これもソフトバンクから発行されていて、発行人は孫正義さん。

 この頃の「ソフトバンク」は、パソコン雑誌を発行したり、パソコンソフトの流通事業を行う会社でしたが、今は携帯電話を扱う「国内主要3社」のうちの1社になり、プロ野球球団を持つような企業になりました。 

 

 

3) THE COMPUTER

 これも「ソフトバンク」から発行されていた雑誌ですが、「PC-9801シリーズ」だけでなく、各社のパソコンを取り上げていました。管理人が買っていた頃は、250ページ程度で¥500~¥600で発売されていました。
 特に印象的だった記事は、「田原総一朗のコンピュター・ルポ」で、1987年10月の創刊号から連載されていたようですが、田原総一朗さんのお顔も、かなり「お若い」です。
 パソコン雑誌では、「新製品の紹介」記事や、「どの製品が最も高速なのか?」といった「ベンチマーク」記事が多かったのですが、「コンピューター時代を読むトレンド・マガジン」と銘打った本誌には、メーカーのキーマンに取材し、メーカーの戦略などをインタビューした記事もあり、それが印象的でした。
 「新製品の紹介」や「ベンチマーク」記事は、数年もすれば「古新聞」になってしまいますが、こういったインタビュー記事は、今読んでも「興味深い」です。

 管理人がこの雑誌を読み始めた頃、会社で使っていたパソコン「PC-9801 RA51」は、CPUが80386、HDDは40MBで、今とは比べ物になりませんが、当時はこれでも十分愉しめましたし、将来パソコンで動画が扱えるなどとは考えたこともありませんでした。
 管理人は今でも本誌を何冊か持っていますが、それらを見る限り、発行人に「孫 正義」さんの名前が記載されていました。

 

 

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