SAS針

 SAS (Super Analog Stylus) と呼ばれる針です。

 まずは斜め前方から、針先とカンチレバー全体を捉えたもの。
 「Hyper Elliptical 針 (2) 」と同じカートリッジ用の針ですが、こちらのカンチレバーは「ボロン製」のようで、黒いです。

 

 

 針先を更に拡大。

 

 

 これは、斜め後方から見た様子。 

 

 

 これは、斜め前方から見た様子。
 針の根元部分ですが、手前のカンチレバーが映りこんで、切削してあるように見えています。
 撮り方をもう少し工夫してみます。

 

 これは、斜め後方から見た様子。
 これも、針の根元部分を切削してあるように見えていますが、正面から見た写真を見ると、カンチレバーが映り込んだものが見えているようです。

 

 

 これは、真横から見た様子。

 

 

 これは、正面から見た様子。

 

 

これは、真上から見た様子です。

 

 

 さらに倍率を上げ、正面から見た様子。

 

 左右が完全には対称に削れていないようにも見えますが、ダイヤモンドの小片の先端を「円錐状にしたり、面取りをする」のに比べて、「左右両側に一定の厚みのある突起部分を残しつつ切削する」というのは、管理人のような素人が考えても、「かなり手間の掛かる、難しい作業ではないか?」と推測します。
 光の当たり具合に起因するものかもしれませんので、時間のあるときに、また見てみます。

 

 

 

 側面から見た様子。

 

 

 

 これは、正面 (左側の写真) と、側面 (右側の写真) を比較したもの。
 正面から見た形状に特徴があり、この針が最も音溝との接触幅が広く、針の先端部が磨耗しても奥行き方向の厚みが変わらないような形状で「長寿命」ということなのでしょうね。

 

 

 

 これは、針先を回転させながら動画で撮影したもの。
 「丸針」や「楕円針」と比べると随分違うことが判ると思います。

 

 

 

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 この針は、SHUREの「V15 TYPE Ⅳ」用に、JICO (日本精機宝石工業株式会社) から発売されているものですが、針先の形状は、SHUREの「Micro Ridge 針」と呼ばれた針先の形状と似ていますね。
 スケールの付いていない写真は、デジカメで撮影したものです。

 

 

 この針にも、「V15 TYPEⅣの純正針」と同様に、「ダイナミック・スタビライザー」が付いています。

 

 

 

 これが針先。
 SHUREのオリジナル針と同様に、カンチレバーが2重になっているようですが、こちらは内側が「ボロン製」のためなのでしょうか?「黒く」見えますね。

 

 

 

 管理人がこの針を入手したときの価格は「¥13,500+税」でした。

 

 一方、管理人が持っている「V15 TYPEⅣ」のカタログを見ると、純正の円錐針「VN4G」が「¥17,400」、Hyper Elliptical針「VN45HE」が「¥18,000」 で販売されていました。(実売価格は、それよりも安価だったかとは思いますが)
 それから約40年後に販売されている「JICO製」の針は、「純正ではないものの、とてもお買い得ではないか?」と思いますがどうでしょうか?

 

 

 これは、カンチレバー全体にフォーカスが合う様、レンズ側から見て、カンチレバー全体が奥行き方向に等距離になるようにセッティングして撮影したものです。

 

 

 これは、真横から見たところ。
 カートリッジ全体が水平になるような角度にセッティングして撮影しています。

 

 

 これは、針を取り付けた部分を拡大したもの。

 

 このカンチレバーも「シバタ針 (1) 」と同様に「ボロン製」ですので、アルミを使ったカンチレバーのように、先端を潰したり、折り曲げたり、穴を設けるといった加工が出来ないので、カンチレバー下部を一部切削し、針を接着しているようで、カンチレバーにアルミを使ったものとは異なる固着方法が使われているように見えます。

 

 

 

 針やカートリッジメーカーのWebでの画像を見る限り、「マイクロリニア」という針先形状も、これと似た形状のように思っていますが、実物を持っていませんので、あくまで「推測」です。

 

 

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