ハイレゾCD (2)

 「ハイレゾCD」は、データを収録する円盤についても「UHQCD」(Ultimate High Quality CD) と呼ばれるものが使われているようです。 (「体験サンプラー」は除く)

 「見た目」的な違いですが、レーベル面が「グリーン」で、印字されている文字が大変小さいのが特徴です。

 

 

 「印字する文字」も、最小限にしておいたほうが、回転や読み取りを安定させるには有効なのでしょうかね?
 でもパッケージを買ってくれた人たちに、「楽曲以外でも愉しんでもらう要素」が、ひとつ減ってしまったような気がします。
 「CD」の形はしていますが、管理人にとっては「データをダウンロードする形」に一歩近づいた印象ですね。
 左端に見える「MOTOWN」のロゴも、とても小さいです。

 

 管理人の場合、「MOTOWN」のロゴを見るだけで、思い出す「アルバム」が、いくつかあります。

 

 

 

 

 また盤面側を一般的なCDと比べると、「やや赤っぽい、あるいは黄色っぽい」ような気がします。(気のせい?)
 左が「UHQCD」、右が「通常のCD」ですが、同じ写真の中に収まっていますので、ホワイトバランスの設定とか、露出やシャッター速度に起因しているわけではないと考えます。

 

 

 「UHQCD」を蛍光灯の前にかざすと、緑色のレーベル面が透けて見えています。
 盤面から見ているので、レーベルの文字が反転しています。

 

 

 

 これはHDCDの例ですが、これも黒く印字された部分以外は透けて見えます。

 

 

 

 昔のCDは、黒く印字されていない部分でも透けてはいませんでした。
 いつごろから「透けるもの」が出てきたんでしょうか? 音質を吟味した結果なのでしょうか?

 

 

 これが「レーベル面」ですが、印字されていない部分も透けてはいません。

 

 

 そう思っていたところ、これも透けていました。

 

 

 これは、「ピュア・ゴールドCD」と呼ばれていたもののひとつで、1992年に発売されたようです。
 一般的なCDと比べるとレーベル面が「金色」であることがわかります。
 「透き通って見えること」と「音質」の関係はわかりませんが、管理人が知る限りは、この頃から「透き通るレーベル」が登場したようです。

 

 

 

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 さて次は、デジタル顕微鏡をを使って「盤面を拡大して見よう」としましたが、ディスクを入れ替えた際、フォーカスの再調整が必要でした。
 「UHQ-CD」ではピットに対してフォーカスの合う位置が「通常のCD」よりも奥になるようで、「レーベル面からピット面までの距離」で考えると「UHQ-CD」のほうが0.1mm程度短く、逆に言えば「盤面からピット面までの距離」で考えると「UHQ-CD」のほうが0.1mm程度長いようです。
 デジタルノギスで測定すると、ディスクの厚みはどちらも1.2mm程度なのですが.....

 ちょっとでもフォーカス調整がバラつくと、甘くなったほうのピットがぼやけて見えてしまいますから、盤面に対して垂直に撮るのではなく、レンズを手前に僅かに傾けて撮影しました。もちろん撮影条件は揃えてあります。

 

 まずこれは、「UHQCD」

 

 

 こちらは、通常のCD。上の「UHQCD」のほうが「やや赤っぽい」ですね

 

 こうすることで、フォーカスが合う面に対して、写真内の上部は「盤面がやや遠くにある状態」で、写真内の下部は「盤面がやや近くにある状態」となりますが、画面中央あたりにはフォーカスの合った場所を確保できます。

 

 

 それぞれの写真で、ピットがもっとも鮮明と思われる場所を拡大、更に赤のレーザ光で読み取ることを考慮して、赤単色にしたものがこれ。

 こちらが「UHQCD」

 

 こちらが、通常のCD

 

 

 2つをあわせてみると、上側 (UHQCD) のほうが、ピットがやや明るく見えるような気がします。
 ピットの輪郭の鮮明さについては、「撮影器具の限界」なんでしょうけど、違いは見られませんね。

 

 「UHQ-CD」の説明資料で述べられている、「反射率が高くなり、ピット情報を読み取った波形の振幅が大きくなる」というのはこういうことなのか?と考えています。

 

 そうかといって、音質改善に対してどのくらい貢献するのかというと.....

 初期のCDプレーヤーでも「音トギレ」が発生していたような記憶はありませんし、可搬型になった「CDウォークマン」では、歩行時の振動に耐えるために「数秒間のバッファー」を設けていたように記憶していますが、そうすることで「読み取りエラーの殆ど」は回避できていたのかと思います。

 「通常のCD」⇒「UHQCD」にすることで、「良い方向に向かっている」のは間違いないのでしょうけど、「頻繁に起きていたエラーが激減する」という話ではないように思え、管理人の耳で検知できるような音質への影響はないのでは?と考えています。

 

 

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