他の高音質ソフト (DVD)

 「ブルーレイーディスク・オーディオ」や「DVD - Audio」よりも前からあり、広く普及し今も新譜がリリースされている「DVD - Video」でも「CDを超えるフォーマット」の収録は可能です。

 その一例が、1999年に「CHESKY RECORDS」からリリースされた「チャック・マンジョーネ」の「The Feeling's Back:CHDVD194」で、96kHz/24bitサンプリングで収録されていますが、当時、秋葉原に輸入DVDを扱っているお店があって、そこで購入したものです。
 Side1がNTSC (日本/北米方式)、Side2が PAL (欧州方式) と、全世界向けにリージョンフリーで発売されたようで、日本国内向けのDVDプレーヤーでも再生できます。

 

 1999年リリースということもあってか、前述した1976年にリリースされた「Key of Life」を収録した頃よりは録音機材が高性能化しているためか、48kHz付近までよく収録されているように思えます。

 でも、映像のほうは、「スクイーズ」収録ではなく、「レターボックス」収録になっていて、映像のクオリティが音声のクオリティに大幅に負けているように感じます。(高音質な音声信号が主で、「映像は、おまけ」という意図なのでしょう。)
 96kHz/24bitで非圧縮だと、音声だけで「96,000×24×2ch = 4.6Mbps」必要で、DVDはシステム上、9.6MbpsがMAXで、まだ映像に5Mbps割けますが、この映像でもピークで5Mbps程度になっていますから、DVDのシステムではこれが限界ということになるのでしょうね。
 でも、映像と音声の両方を愉しむのなら、音質を落としてでもスクイーズ収録したほうが、満足度は上がるような気がしますが、それだと「高音質ソフト」というアピールが出来なくなり、本末転倒ですかね.....

 

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 さて、代表的な圧縮音声のひとつ「Dolby Digital 2.0」だと192kbpsですから、「96kHz/24bit」音声の情報量が「ケタ違い (20倍以上) 」であることが判ります。でも管理人が聴く限りは「Dolby Digital」比で「20倍以上良い音」とは感じらませんね。

 今の「ハイレゾ・オーディオ」についても同様で、「CDと比べて情報量が大幅に多い」とは言っても、情報量の増加に比例した音質の向上を感じるかというと「?」なのではと思います。
 耳の肥えた方には、「こだわる価値のある、十分な違い」を感じとっていらっしゃるのだと思いますが.....

 

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 「DVD - Video」でも「CDを超えるフォーマット」で収録されたものはありました。
 これは1999年11月に「 (社) 日本オーディオ協会」から発売された「AUDIO CHECK DVD-V1」に、96k/24bitで収録されていた「トライアングル音」。
 1999年頃の録音と思われますが、96kHzの1/2である48kHz付近まで収録されているように見えます。

 

 

 

 これも1999年頃に発売されたDVDで「KENNY DREW」の「UNDERCURRENT」 (DAD 1024)。
 もともと「Blue Note」レーベルでLPが発売されていましたが、マスターテープから新たに作ったようです。
 解説書には「MASTERTAPE SOUND IN YOUR LISTENING ROOM」と書かれていますが、最近のハイレゾコンテンツのセールストークと同じような気が.....
  管理人の持っている2Tr/38cmのテープにも「MASTER MUSIC TAPE」という言葉が記されていて、今も昔もオーディオマニアの方は「MASTER」という言葉に弱いのですかね?

 

 CDと違って20kHz以上伸びていることは確認できますが、昔の録音ですから、伸びているといっても30kHz付近まですね。別の言い方をすると、48kHz付近で急峻に切れているような特性ではないように見えます。
 あ、でも、もちろん管理人の耳には、CDとの差は判りませんけどね.....

 

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