下の周波数分布は、1970年代に録音されたカラヤン指揮のベートーベン「第九」が収録されたLPの第一楽章の一部で取ったもの。 (グラモフォン
MG 8317/8)
20kHz付近まで伸びているように見えます。
一方こちらは、1950年代に録音されたフルトヴェングラー指揮のベートーベン「第九」が収録されたLPの第一楽章の一部で取った周波数分布。
(EMI Electrola GmbH, Köln. 1 C147-00 811/12)
録音機材の性能に拠るのだと思いますが、音楽に同期して動く波形をずっと眺めていても、15kHzあたりから上はかなり落ちていますし、耳の肥えていない管理人が聴いても、1970年代に録音されたカラヤン指揮の演奏に比べると高域が落ちているのは判ります。
管理人が言うまでもないことですが、音楽ファンにとっては「音質が良いこと」と「演奏が良いこと」とは全く別の話で、録音状態が良くなくても、その演奏/楽曲の価値は少しも下がるものではないと思います。
1950年代に録音された「イ・ムジチ合奏団」によるヴィヴァルディの「四季」が、「ブルーレイディスク・オーディオ」でも発売されていることを最近になって知りました。
また音楽配信サイト「mora」では、フルトヴェングラー指揮のベートーベン「第九」(1951年公演) のダウンロード配信が始まったようです。(2017/12/08~、96kHz/24bit)。
また、本タイトルは2014年にはSACD版も発売されたようです。
管理人にとっては1950年代の演奏をハイレゾでリリースすることには、あまり意味を感じませんが、高性能な機器をお持ちで耳の肥えた方には、従来メディアとの違いが判るのかもしれませんね。
でも将来、明らかに高域が落ちた古い録音でも、AI技術によって「元々は、こういった音だったのだろう」な~んて云って「最近の録音か?と思うような、びっくりするくらい生々しい音質」になったのが出てきたら、また買っちゃいそうです
(笑) 。
そういった、「明らかに違いの判る高音質化技術」なら大歓迎です。
映像に関しては、最新技術で「モノクロ」を「カラー化」するようなことはされていますが、音に関しては、管理人が知る限り、最新技術を使った「誰にでも容易に判るような高音質化」はされていないようです。
「需要が少なく、ビジネスにならない」のでしょうか、あるいはこっちの方が「技術的に難しい」のですかね.....