モアレのようなもの?

 管理人が、Webに載せるためのカセットテープなどの写真を撮る際、撮影物の下に白いレースのカーテンを敷いていると、レースの干渉縞が見えます。こういったものは「モアレ / moiré」と言われるようです。(「モワレ」とも言われます。)

 

 レースを2枚以上重ねていると、このような干渉縞が見えるわけです。

 

 

 本来の模様はこれですが、裸眼で0.7未満の視力しかない管理人には、撮影位置からは、この縞模様は認識できません。
 でも、模様が重なった時の干渉縞は、「容易に」見えるんですね。

 

 

 

 ある日、管理人がこの干渉縞を見たときに、「ハイレゾコンテンツは、超高域ではない部分で違いが判った」と、ある方が仰っていたのを思い出しました。
 「もしかして?」と思った管理人は、一方のchに「テストディスクから出した16kHz」を、もう一方のchに「低周波発振器から出した16kHz付近の音」を入力し、アンプ側で「モノラル」にして聴いてみました。
 なお、ここでは30kHzまで伸びているゼンハイザーのヘッドホン「HD 600」を使いました。
 ちなみに加齢で聴力が衰えてきている管理人に、16kHzの音は聴こえません。

 さて、結果ですが、低周波発振器で出している周波数にも拠りますが、「ピー」といったような聞き取り易い周波数の音が聞こえました。
 「テストディスク」か「低周波発振器」のどちらかを止めると聴こえなくなるので、それぞれの音は管理人には聴こえない音なのですが、両方同時に鳴らすと「差の周波数」のようなものが聴こえてくるのだと思います。

 

 

 おそらくこんな感じで、聴こえないような周波数の音でも、異なる波長の音が重なることで発生したうねりが聴こえたのでは?と推測しています。
 一番上の写真に示した「レースの縞模様は見えないのに、2枚重ねた時に現れるモアレは見える」のに似た現象だと思いませんか?

 

 ハイレゾコンテンツで「従来コンテンツでは聴こえなかった音」と言われているものは、もしかしたら、こういった音であって、一番上の写真に示した「モアレ / moiré」のようなものなのでは?と、ひねくれた性格の管理人は思っています。
 「こういった音も聴こえてこそ、より原音に近い音」ということなのでしょうけど.....なーんてことを耳の肥えた方に言ったら、お叱りを受けそうです。

 

 

 さて、画像を扱うときには、モアレが邪魔だったりすることもあります。
 これは「1ドット」毎に白と黒が並んだ市松模様で「640×480ドット」あります。

(外部ディスプレイをアナログ接続して見ている場合などでは、ちらつきが発生する場合があります。)

 

 部分的に10倍に拡大すると、このようなパターンの画像です。

 

 

 さて、「640×480ドット」の画像を「636×477ドット」で「リサンプリング」すると、こういった画像になり、元の画像には無かったような模様が見えてきます。

(外部ディスプレイをアナログ接続して見ている場合などでは、はっきりとはモアレが見えない場合があります。)

 

 

 

 これは、ある番組で見えた「モアレ」ですが、生地が本来持っている風合いとは「別のモノ」が見えているような気がします。

 

 

 

 「レコード盤みたいなCD」のページに載せたこの写真にも「モアレ」があります。
 特に右上部で顕著ですね。

 

 

 昔は、スキャナーで雑誌などの写真を取り込んだときにも「モアレ」が出ることがありましたが、最近のスキャナーは「モアレ」を低減される機能も付いているようです。
 画像を扱う上で「モアレ」は、「無いほうが良い、出ないようにしたほうが良い、ノイズみたいなもの」と感じています。

 

 一方、音の世界では「超音波スピーカー」というものがありますが、これも管理人には「モアレ」のような現象を利用した仕組みのようにに思えます。
 これは、「二つの超音波の一方を可聴音で変調して放射することで、ビーム上に限られた場所に生じるうなり成分は可聴域となり情報を伝えることができる」というもの。
 超音波は指向性が強いために、ある範囲内にいる人には聴こえ、他の人には聴こえないような、情報伝達が出来るようです。(例として、踏み切りの警告音とか、駅のホームのアナウンス)
 詳細をご覧になりたい方は、「一般財団法人 カワイサウンド技術・音楽振興財団」のWebサイトにある、「市民生活と音環境」という報告書をご覧ください。

 

 「超音波スピーカー」というのは、「可聴帯域の音を、聴こえる場所を限定して伝える」ために、「そのまま伝えるのではなく、わざわざ超音波に乗せる」という方法を使っているのですが、「ハイレゾコンテンツで、超高域ではない部分で違いが判った」という話とは目的が違うように管理人は感じていて、「可聴帯域はちゃんと聴こえているのに、そこに更に超高域の音から発生する「干渉縞 / モアレ」のようなものが聴こえることに、そんなに価値があるのかなぁ」なんて思っています。

 

 耳が肥えておらず、高性能な機器も持っておらず、加齢で高域が聴こえにくくなっている管理人の戯言ですよ。

 

 

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