以下は、管理人個人の見解です。
これまで測定したデータを見れば判るように、ブルーライトはスマホやPCの液晶画面からだけではなく、昔からあったブラウン管画面などからも出ていますし、更には太陽光線の中にも含まれています。
それでも最近ブルーライトによる影響が話題になるようになった理由は、「LEDを使うことで、従来よりも画面が明るくなった」、「スマホの登場により間近で長時間見続ける人が増えた」、「寝室で寝る寸前までスマホ画面を見るようになる人が出てきた」といったことが要因ではないかと考えています。
「ブルーライト」と呼ばれる光は、波長が380nm~500nmのあたりの光ですが、もし「ブルーライト」を完全に「ゼロ」にしてしまったら、青が全く出ていない画面になりますから、その状態でTV画面等を見ると、全体的に黄色い画面になってしまい、かなり違和感があります。
下の写真は、iPhoneで青空と雲を撮影し、ブラウン管に映した状態です。
ここで、ブラウン管側で「青」だけ「オフ」にすると、このような色になります。
文字情報を見るのには問題ないかもしれませんが、写真や動画を見るには、これではちょっとね.....
上の写真からも理解してもらえるかと思いますが、「ブルーライト」は、「あってはいけない光」ではなくて、「眩しいと感じるような光や、必要以上に明るい光には気をつけましょう」、という考え方でいいのでは?と、管理人は考えています。
なお、ここで云う「眩しいと感じるような光、必要以上に明るい光」というのは、青くは見えない光も含みます。白く見える雲や、道路上の白線からの照り返しなどにも、ブルーライトは含まれますからね。
ブルーライトへの対応として、管理人は、メガネタイプはあまり好きではないです。
理由は、「パソコン画面だけでなく、周りの景色も色調が変わり、暗くなってしまうから」という単純な理由であって、その効果を否定しているわけではありません。
また、車を運転するとき以外は、通常「メガネなし」で過ごしている管理人は、「メガネなし」のほうが楽。
「メガネ」よりは、画面にフィルムを貼る方式のほうが、周りが暗くなるわけではないので好きですが、会社などで、共用のPCを使う場合などは、「メガネしか選択肢がない」場合もあるでしょうね。
でも、自分用のPCであれば、それらを購入する前に.....
まず「画面を暗くしてみる」とか、「白バランスを赤めにしてみる」といった方法でも、ブルーライトの低減は可能かと思いますし、画面の文字を大きめにして「画面と眼との距離を長くする」のも有効かと思います。(画面との距離が√2倍になれば、眼に入ってくる光は半分になります
← 画面は「点光源」ではないので、厳密には誤りですが)
このWebを作るのに管理人が使っているPCですが、明るさを落として、さらにコントロールパネルで「青」と「緑」を少し落とした「やや赤っぽい」画面にして使っています。
こういった方法は、どれもお金が掛かりませんので、まずは試してみては如何でしょうか?
なお、決して、メガネやブルーライトカットフィルムの使用、及びその効果を否定するものではありません。
繰り返しになりますが、ブルーライトは、パソコン画面やスマホだけではなく、TV画面や照明器具、太陽光にも含まれています。
TVの画面ですが、家電量販店でいくつものメーカーのTVが並べられた状態では、画面が明るいほうがお客さんに与える印象が良いので、画質の「初期設定」というのは、「家で長時間見るには明るすぎる」という場合があります。管理人も初期設定よりはバックライトを暗くし、黒レベルを少し上げる、などした画面で観ています。色温度も初期設定は「高」になっていることが多いと思われますが、管理人は「中」か「低」に設定しています。
照明器具に関しても、「電球色」を選んだほうが、ブルーライトを少なくすることが出来ますが、管理人は蛍光灯の色に近い「昼光色」や「昼白色」のほうが好みなので、そちらを使っています。
また、色温度の高いLED照明(6200K)を「文字が読みやすく、勉強に適したあかり」として販売されているケースもあります。
また、先日(2016/10/5)放送されていた「ガッテン!」では、加齢により「青い光」が見えにくくなり、黒と紺の区別がつきにくくなるため、通常は、青い光が多く含まれる「昼光色」の照明を使い、食事のときは、食べ物がおいしそうに見える「電球色」に切り替えるような方法が紹介されていました。
屋外で太陽光の照り返しなどを眩しいと感じた場合には、「調整で暗くする」ということは出来ませんので、サングラス等を使うことが有効だと思います。
こういった状況では「メガネ」等による保護しか、選択肢がありませんね。
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ところで、ブルーライトに対応したメガネやフィルムなどの資料では、「青い光は角膜や水晶体で吸収されずに網膜まで到達し.....」といった説明がされていることがあります。
でも「青い光だけ」が網膜に達しているのではなく、「赤い光」も「緑の光」も網膜にまで達しているから、ヒトは「赤い光」「緑の光」として認識できているのです。
(網膜上には、L錐体 / M錐体 / S錐体 と呼ばれる3種類の錐体があり、それぞれ、長い波長の光 (主に「赤い光」) / 中くらいの波長の光
(主に「緑の光」) / 短い波長の光 (主に「青い光」) を感じることで、色を識別します)
でも将来、更に研究が進んで、「赤や緑の光よりも高いエネルギーを持った青い光は、「網膜の深層部にまで」達し.....」といったことが判ってきて、それが問題視されるような可能性はゼロではないと思っています。