もうひとつ、大画面TVで「これからの本命」と考えられている「有機EL」についても調べてみました。
でも「4Kの有機EL」や「最新スマホ」は、管理人にはとても購入できないので、ここでは10年ほど前に発売されたSONYの「XEL-1」で調べています。
管理人は有機ELの動作原理をよく知らないのですが、ブラウン管のときと同じ条件の「1/125秒のシャッター速度」で撮影すると、このように見えます。
有機ELもブラウン管も「自発光」の表示デバイスなのですが、光り方は異なるようです。
これは、有機ELではどのように画面を書き換えているのか知りたくて、スリット内に画面の上端から下端まで収まるような位置関係にして、1/10秒のシャッター速度で撮影したもの。
この写真で、1/10秒 ( = 100ms) の間にスリットの回転する角度が、この画面から読み取ると約72度で、
a+b:1フレーム分の時間 (約12度なので、16.7ms程度)
a:1フレーム内で画面が光っている時間 (約7.5度なので、10.4ms程度)
b:1フレーム内で画面が光っていない時間 (約4.5度なので、6.3ms程度)
c:光っていない箇所が画面上端から下端に移動する時間 (約9.5度なので、13.2ms程度)
と考えられます。
「円盤にも画面にもフォーカスの合った写真」というものは撮れないので、ここで算出した時間は「およそこのくらい」というものです。
これは、シャッター速度を 1/4000秒 ( = 0.25ms) に設定して「XEL-1」の画面を撮影したとき。
「XEL-1」の場合、1/60秒 (16.7ms) 周期で、各ライン毎に上から順番に画面を更新、更新する際には「次のフレームのデータに書き換えるまでの準備時間」として6.3ms程度要しているのでは?と考えます。
これを画面全体で見ると、画面の約1/3が消灯していて、この消灯した部分が13.2ms掛かって画面上端から下端に向かって移動するとまた上端に戻る、といった動きをしていると思われます。
「1/4000秒 (0.25ms) 」といった高速でシャッターを切ると、消灯している箇所は、その間「画面の高さの約2% ( = 0.25ms
/13.2ms ) しか動かない」ので、こういった見え方をするわけです。
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これらの写真を見ると「PWM制御」しているLEDバックライトに似ているような気もしますが、「PWM制御」のように画面全体が同時に点滅しているわけではなく、画面の2/3程度はどこかが光っているので、「フリッカー
(ちらつき) 」は感じないのかもしれません。
管理人が有機ELの画面を見て「見づらく感じない」理由については、もうちょっと調べてみようと思っています。
なお、有機ELを使用した iPhoneXなどのスマートフォンや大画面の有機ELのテレビが、これと同じ動作をしているかどうかは、実機を持っていない管理人には判りませんが、似たような動作をしているのではないか?と推測しています。
また「倍速」とアピールされている製品では、この2倍の速度で有機ELを駆動させているのだろうと思われます。
あと数年して、iPhoneXの中古品がお安く入手できるようになるか、ネカフェのモニターにも使われるくらいにまで有機ELが広がってくれば、管理人にも調べられるチャンスがあると思いますが.....