見づらい画面 (5)

 ここでは、その他の機器で「フリッカー (ちらつき) 」について調べています。

 

 まずは「蛍光灯」です。
 この蛍光灯は、昔から実家にあるもので、当時のものは、電源周波数に同期して点滅していました。電源周波数が50Hzの地域 (概ね、日本の「東側半分」)では、100Hzで点滅していると思います。

 これもシャッター速度は1/10秒で撮影しましたが、この間に12回点滅しているようですが、消えているときも「真っ暗」ではないようです。

 

 

 

 

 最近のものはインバーターを使っているためなのか、僅かに明るさムラはありますが、ちらつきは感じません。

 

 

 

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 2000年代初頭まで広く使われていたブラウン管の場合は、PWM方式で制御されたバックライトのように画面全体が高速に点滅するのではなく、「上から下に走査する」ことを繰り返しています。
 さらに細かく云うと、ブラウン管内部の電子銃が当てることの出来る箇所は「画面上の1点だけ」で、画面左上隅から、左から右に走査、その僅か下を左から右に走査、その僅か下を.....といった具合に走査を繰り返し、画面下端に達すると、また画面上端に戻ります。
 パソコン用の「ブラウン管方式のモニター」で、リフレッシュレートが60Hzに設定された場合、画面の上端から下端まで走査し、また上端に戻ってくるまでに1/60秒 = 約16.7ms要しています。
 またブラウン管テレビにおいても、日本やアメリカの放送方式では、リフレッシュレート (テレビの場合は「フィールド周波数」と呼ばれましたが.....) は60Hzです。

 

 その画面を、16.7msよりも短い露光時間、例えば1/125秒 (8ms) のシャッタースピードで撮影すると、下に示すような「画面の半分くらいしか、ちゃんと光っていない」画が撮れます。

 

 なお、走査していない部分も、蛍光体の「残光」によって、「完全に真っ暗」にはなっていません。

 

 

 

 その画面の手前でスリットを設けた円盤を回転させ、シャッタースピードを1/10秒 (100ms) に設定して撮影してみると、このように見えました。
 100msの間に6回点滅しており、白いエリアには残光が見られ、黒い部分よりも明るいことがわかります。 

 

 

 

 ブラウン管で60Hzだと「ちらつき」を感じることは少ないのですが、当時「フリッカー・フリー」と呼ばれていた「リフレッシュレート85Hz」の画面。
 1/10秒の間に8~9回ほど点滅していることが判ります。

 

 こういった画面だと全く「ちらつき」を感じませんし、このような画面を見慣れた後に、「リフレッシュレート60Hz」のブラウン管モニターの画面を見ると、僅かな「ちらちき」を感じますね。
 ブラウン管の場合、「眩しい」と感じ画面を暗くした場合、電子銃から出るビーム電流が減少しますので、画面自体も暗くなるんですね。
 管理人が持っている「Let's note CF-R6」のバックライトは、これよりも更に高速 (120Hz程度) で点滅しているのですが、「眩しい」と感じ画面を暗くしても、バックライトの「オン」「オフ」のデューティー比が変化するものの、「オン」時の明るさはそのままで、「オフ」時は「ほぼ真っ暗」なので、明るさの変化する幅が大きいので、見辛く感じているのでは?と考えています。

 

 管理人個人の感想ですが、こうして過去のものと見比べてみても、「フリッカー (ちらつき) 」に関しては、「PWM調光のLEDバックライト」が「最もきつい?」ような気がします。

 

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