見づらい画面 (3)

 先ずこれは、「見辛い」と感じた「Let's note CF-R6」の画面を「明るさ最大」で撮影したもの。

 黒い円盤は「2回転/秒」くらいで回転していて、それをシャッタースピードを「1/10秒」に設定して撮影していています。
 「1/10秒」間に、スリット部分は約75度回転していますが、明るさは変化していないようです。
(「2回転/秒」⇒「0.5秒で1回転」⇒「0.1秒で1/5回転」⇒「0.1秒で360/5度回転」⇒「0.1秒で72度回転」、ということで、概ね計算が合いますね。)

 

 

「見辛いディスプレイ (1) 」でも示した、両方とも「明るさを最大」にした状態で管理人が「左の画面が見辛い」と感じたのは、フリッカーがあるからではなく、管理人にとって「明るすぎる画面」だからなのだと思います。

 

 

 

 

 これは、明るさをOSD表示の目盛りで「3/4程度」に落としたとき。

 これは、1/10秒の間にスリット部分が約75度動く際、何度も明るさが変化しているということです。
 12本の黒い線が見えるので、「1秒間に約120回のスピードで点滅の繰り返しをしている」と考えられます。

 

 拡大してみると、「チェッカーの白い部分」の暗くなっている箇所は、「チェッカーの黒い部分」と同じくらいの明るさに見えます。
 従って、バックライトが暗くなっているときは「ほとんど光っていない」ということなのでしょう。

 

 

 

 これは、画面の明るさを1/4程度に設定したとき。

 シャッタースピードは同じく「1/10秒」でしたが、同様に12本の黒い線が見えるので、フリッカーのスピードは同じですが、LEDをオン/オフされるデューティー比を変えることによって、明るさを変化させているのでしょう。

 

 これは部分的に拡大したもの。

 やはり、「チェッカーの白い部分」の暗くなっている箇所は、「チェッカーの黒い部分」と同じくらいの明るさに見えますので、バックライトが暗くなっているときは「ほとんど光っていない」ということなのでしょう。

 

 

 「見づらい画面 (1) 」でも示した、左側の画面を明らかに暗い画面 (明るさ設定をOSD表示の目盛りで「1/4程度」にまで落としました) でも見辛さを感じたのは、「ブルーライト」ではなく「フリッカー (ちらつき) 」が原因ではないか?と管理人は考えています。

 

 

 

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 続いて、これは、「見辛い」とは感じなかった「X61 (SXGA+) 変更品」の画面で「明るさ最大」で撮影したもの。

 

 

 こちらも、明るさを抑えると、「Let's note」と同様、1/10秒の間に明るさを変化を繰り返しているることがわかります。

 こちらも、1/10秒の間に約15本の黒い線が見えるので、「1秒間に約150回のスピードで点滅の繰り返しをしている」ということなのでしょう。

 

 これは、上の写真を部分的に拡大したものですが、「チェッカーの白い部分」の暗くなっている箇所は「チェッカーの黒い部分」ほどには暗くはありません。

 

 X61 (SXGA+変更品) の場合、フリッカーはしているものの、暗いときでも「真っ暗に近い暗さ」ではなく、明るさの変化の幅は「Let's note CF-R6」のそれよりも少ないということなのでしょう。
 「Let's note CF-R6」の場合、フリッカーしているときの輝度の変化が大きい (バックライト「オン」時は「X61」よりも明るく、バックライト「オフ」時は「X61」よりも暗い) ので、「画面を暗くしても見づらく感じた」ということなのだろうと思います。
 また、「Let's note」が約120Hz、「X61 (SXGA+変更品) 」が約150Hzでフリッカーしており、周波数が高い (ちらつくスピードが速い) ほうが「フリッカーとして感じにくい」「ちらつきを感じにくい」のでは?と思います。

 

 

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 でも、「バックライトにLEDを用いているものは、必ず見辛い」というわけではないようです。
 「Let's note CF-R6」のように、バックライトの「オン/オフのデューティー比」を変化させて明るさを変える方法は「PWM (Pulse Width Modulation) 調光」と呼ばれるようです が 、フリッカーを発生させずに明るさを制御しているものもあります。(「DC制御」と呼ばれる方法のようです)

 

 それが例えば、初代の「iPad」で、これは「明るさ最大」に設定したとき。

 

 

 これは、「明るさ最小」にしたときですが、「明るさの変化」は、無いように見えます。

 

 「Let's note CF-R6」と同様に「LEDバックライト」を使っていながらも、「初代iPad」の画面を「見辛く感じなかった理由」は、ここにあるのではないか?と思いますが、「Apple社の製品」って、「高いけど、ホント良く考えられているなぁ」と感じます。
 あ、そういえば管理人は、「中古品をお安く買った」んでした。スミマセン.....(笑)。

 初代「MacIntosh」が発売された頃、管理人には、まだその先進性が理解できなくて、「PC-9801シリーズ」の動向ばかりを注目していました。先を見る眼が全然ありませんね。

 さて「Let's note CF-R6」は2007年の発売、「初代 iPad」は2010年の発売ですから、後発製品のバックライトのほうが優れているのは当然でしょうし、2007年頃に「初代 iPad」のような方法で「LEDバックライト」の明るさを制御するのは、価格的に難しかったのかもしれません。

 

 

 ここまで「サラッ」と説明していますけど、こういった方法を思いつくのにも「かなりの時間」を要していますし、「シャッター速度」、「円盤の回転速度」、「スリットの幅」、「画面に表示させるパターン」については、色々と試しているんですよ。
 また、ここに辿り着くまでに、「ボツ」になった「夏休みの工作的なモノ」もいくつかあります。

 「もっと良い方法」も、あるかと思いますけどね.....

 

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 さて、「Let's note CF-R6」 の画面が見辛い理由が見えてきましたが、「これで終わり」ではありません。(どこかの健康食品の番組みたいですが.....)
 「X61」よりもコンパクトな「CF-R6」は、これはこれで管理人の好きなPCのひとつで、サポートの切れた「Windows Vista」が入ったままですが、手放せません。
 「見辛い理由が見えてきた」のなら、それを回避することで、見辛さを軽減させることは出来ないのか?.....ということで、「見づらい画面 (4) 」で紹介しています。

 

 また、フリッカーを捉えた写真についても、シャッター速度だけでなく絞り値も固定し、外光の状態も揃えた上で、比較できないか検討中で、撮れ次第、差し替えようと思っています。
(「気まぐれで、行き当たりばったり」の管理人の場合、ひと通り撮影してみないと、「最適な絞り値がいくつ」なのか判らないのです.....)

 

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