これは、VictorのS-VHSレコーダーです。
多くの方には、全く使い道のない機器かとは思いますが、「DVD/ブルーレイ化される見込みのないVHSソフト」(1990年代に発売されていた「水野あおい」さんのライブビデオなどです)
をいくつか持っている管理人には必要なものです。2010年頃にヤフオクで入手しました。
今なおVHSのビデオデッキを必要としている方は少ないのでしょうね、安かったです。
「BR-S800DX」には、TBS (Time Base Stabilizer) といって、ジッターを低減する機能を持っていて、おそらくTBC
( Time Base Corrector:同期信号を付け直す機能) と同じようなものかと思いますが、VHSテープを再生するときにありがちな、「画面上部の横方向へのくねり」や「画面全体の垂直方向の微振動」が少ないように感じます。
(DVDやブルーレイの映像ソフトしか見たことのない若い方々には、何を言っているのか全く想像できないかもしれませんね、すみません)
昔、ビデオデッキをオーディオ機器と並べて使おうと思うと、やはりSONYの高級機が似合ったように思います。でも「VHS方式」と互換性のない「Beta方式」だったため、対応ソフトが少なく、レンタルビデオ屋さんに行っても借りられるソフトは限られます。
結局ED-Betaも買わないまま、その後、ビデオデッキ自体が廃れてしまいました。
でも上の写真のデッキなら、管理人の持っているオーディオ機器と並べても違和感が少なく(と自分では思っています)、先に掲載した「TEAC C-3」の上に配置しています。(どちらも「ラックマウンタ」と「ハンドル」付きです)
針式のメーターが付いているのも、ビデオデッキの中では珍しいと思います。
また、「向かって右側にテープを入れるところが配置され、向かって左側にメーターが配置される」のは、昔のビクターのカセットデッキと共通した特徴ですね。
(一時期流行っていた「プリメインアンプに付いたメータ」が左側にあることが多く、ビクターはそれに合わせてデッキのメーターを配置したのでしょうかね?)
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それにしても「デジタルの力」というのは、凄いものだと思います。VHS (Video Home System) の頃は少しでも綺麗な画質で録画するために、テープや録画機器については、予算の許す限り良いものを選んだりしたものですし、レーザーディスクプレーヤーについても、PIONEER製「LD-X1」の画質は、ちょっと見ただけでも「高画質」だと思ったものです。
その下の機種の「(たぶん) CLD-919?」と比べると、輝度のS/Nは同様でしたが、色のS/Nが別格でしたね。
それがDVDプレーヤー以降の映像機器では、眼の肥えた方には画質の差が判るんでしょうけど、高価な機器を買わなくても十分に綺麗な画が再生されます。同じことが音響機器にもあてはまると思い、安価なものでも十分楽しめる良い時代になったものだと思います。
また録画機器について云うと、「MPEGなどの動画圧縮方式を利用したデジタル放送を、ハードディスクに記録/再生出来る機器」が登場するまでの間、Victorは、VHS方式の開発元として、「録画機器をリードしてきたブランドのひとつ」だったと思います。
管理人が中高生の頃は、ビデオデッキというのは「学校の視聴覚室」とか「医者の息子の家」とかにあるものであって、一般家庭には普及していませんでした。
その頃のビデオデッキは、まだステレオ対応していませんでしたし、「画を出した状態で早送り/巻き戻しする」という機能もありませんでした。
その後徐々に低価格化と高機能化が進み、就職してから初めてビデオデッキを買い、自分の好きなときに好きな映像が見られることに、「なんて便利なものなんだろう」と、当時は思ったものですが、性能も利便性も今時の機器には全く敵いませんね。
ちなみに管理人が過去に購入したビデオデッキは、就職した年の年末に購入した HQ (High-Quality) - VHSの「HR-D565」でした。
その後「S-VHS」が登場するも、直ぐに買い換えられるような金銭的余裕はなく、「HR-D565」を10年ほど使い続けた後、更なる高画質を期待して購入したのが「S-VHS」の「HR-X3」。
「HR-X3」を使いつつも、「ED-Beta」のほうが高画質だったのかしらん?と「モヤモヤ」が続いていましたが、「水野あおいちゃんのVHSビデオソフトを、もっと綺麗に見たい」という動機で購入したのが「HR-X7」、そして最近になって中古で購入したのが、この「BR-S800DX」です。
昔から「BRシリーズ」は知ってはいましたが、管理人にとっては、とてもとても「新品で購入出来る」ようなものではありませんでしたね。