TEACから「TASCAM」ブランドで発売されていた、業務用のカセットデッキ「122 MKII」です。
アナログのメーターと、その下にあるレベル調整ツマミが、かつての「C-1」「C-2」「C-3」を思い出させますが、「122 MKII」の発売当時、かつての「C-1」みたいなカセットデッキが欲しくて購入したものです。
当時は「インターネット」とか「ヤフオク」はなくて、「C-1」「C-2」「C-3」を入手しようとすれば、中古オーディオ店を廻るしかありませんでしたが、今は便利な時代になったものです。
管理人がヤフオクで「C-3」を入手してからは、「122 MKII」を一旦は手放しましたが、最近また入手しました。
計測器みたいな「C-3」の外観も気に入っていますが、「122 MKII」も、これはこれで気に入っていて、管理人は気が変わりやすく、過去の散財も結構多いんです
(笑) 。
ちなみに「初代 TASCAM 122」は、操作ボタンの配置が「C-3」と似ていて、「C-3 のブラックバージョン」のようにも見えます。
TASCAM の Web サイトに拠れば、TASCAM とは、TEACのプロフェッショナル音響機器の販売会社 Teac Audio System
Company of AMerica の略称のようです。
更に、TEAC の Web サイトに拠れば、TEAC というのは、東京電気音響株式会社 (英語で言うと Tokyo Electric Audio
Co.Ltd?) の略称ではと思われます。
「FM放送」を録音することも想定してか、「MPXフィルタ」の機能は付いていますが、「タイマー録音機能」は付いておらず、「エアチェック用のカセットデッキ」ではないんです。
入力の「FRONT / REAR」の切り替えはありますが、マイク入力はありません。
「マイクアンプ」や「ミキサー」を持っていることを前提にした「業務用」の機器なのでしょうね。
「カラフルなボタン」が並んでいますが、当時「TASCAM」ブランドで発売されていたミキサー「M-06ST」にも似たボタンの色で、スタジオにあるミキサーを連想させるようなカラーリングです。
こういった機器を併用すれば、「122 MKII」にマイク入力がなくても問題ありません。
「フォーン端子のみ」なので、「ファンタム電源」を必要とするマイクまでは使えないと思いますけど.....
録音時には、事前に「400Hzの音」と「10kHz」の音を切り替えながら、両方の音が、入力レベルと同じくらいで再生されるように、BIASとLEVELを左右独立で調整することで、テープの特性に適した条件で録音できます。
管理人が初めて手にした「3ヘッド機」が、この「TASCAM 122MK II」だったので、当時は「3ヘッドってすごい!」て思ったものです。
業務用途ですので、「バランス入出力」が用意されています。
「122 MKII」発売当時、コンシューマー向けの機器では、高価格帯のアンプやCDプレーヤーで「バランス入出力」が付いたものはありましたが、カセットデッキで「バランス入出力」が付いたものは、多くはなかったと思います。
バランス接続は、「逆相」の信号も同時に送られているので、受ける側で「逆相」の信号を反転させて「正相」の信号と合わせれば、ケーブルを長く引っ張ると重畳されやすい「コモンモードのノイズをキャンセル出来る」というメリットがあり、微弱信号を送るときにも有効と理解しています。
リモコン端子もあり、離れた場所から操作することも出来たようです。
この頃、コンシューマー向けには「ワイヤレスリモコン」が主流だったのかもしれませんが、業務用途の場合、同一メーカーのデッキが複数台ある場合もあり、有線リモコンなら、他機器も一緒に動いてしまう心配がなく、システム化すれば、離れたところから数多くの機器を集中操作可能だったのでしょうね。
「122」は、「MK III」まで続くロングセラー機でしたが、管理人はカラフルなボタンの付いた「MK II」のデザインが好きで、「122 MKII」と外観のよく似た「112」という「弟機」もありました。
更には、「122 MKIII」と外観が似た「112 MKII」、それにオートリバースの付いた「112R MKII」という機種もありました。
TEACからは、今でも「TASCAM」ブランドでカセットデッキが発売されていますが、「DOLBY NR」は付いていないようです。
おそらく、DOLBY社から「DOLBY の IC が供給終了」になったものと思われます。