「SUGAR」という愛称が付いていた、東芝のラジカセのひとつ「RT-SF7」で、2021年8月頃入手したもの。
1985年頃に販売されていたもので、当時は原田知世さんがイメージキャラクターをされていて、1985年4月の「カセットレコーダー・ラジオ総合カタログ」には、本機を持った知世ちゃんの写真も載っています。
カタログ上の写真では、知世ちゃんがこういったラジカセを持って「ニューヨークの街にお出掛けしている」ようですが、今ではそういった用途はスマホに取られちゃってますよね
(笑) 。
ところで1985年4月の「カセットレコーダー・ラジオ総合カタログ」には、表紙だけではなく殆どのページに知世ちゃんの写真が載っていて (20ページ中16ページ)
、まるで「写真集」です。
当時のカタログに拠れば、本機のカラーバリエーションは「レッド / ブラック / グリーン」だったようですが、管理人は、この「グリーンのラジカセ」(細かいことを云うと「ペパーミント・グリ-ン」あるいは「ライト・グリーン」でしょうか?) が欲しかったんです。
なお、1984年11月の「カセットレコーダー・ラジオ総合カタログ」では、映画「天国にいちばん近い島」をイメージさせる写真がいくつか載っていますが、そこでは「RT-SF7」が「レッド」と「ブラック」だけで、「グリーン」は後から追加されたようです。
でもこれ、SANYOから発売されていたラジカセ「MR-U4SF」などの「おしゃれなテレコ / U4シリーズ」の影響は、受けていたんでしょうね?
この「RT-SF7」、こんなに可愛らしいラジカセなのに.....
な~~んと!「正立透視型」の「フェザータッチ」で、「EJECT」時の「ダンパー機能」も当然付いていて、本機が発売される10年くらい前だったら「上級カセットデッキ」のスペックです。
こういったラジカセと比べると、隔世の感がありますが、「売れる製品分野」には、「技術の進化」とか「コモディティ化」って、もの凄いスピードで進むんですね。
現在では「ラジカセ」「カセットデッキ」「カセットテープ」の進化は「ほぼ」止まっちゃってますよね?
「フェザータッチ」を実現した本機の場合、「ボタンが押された」ことを検出する機構を活かしておく必要があるので、「切換」スイッチを「テープモード」にしておかないと、テープは動きません。
SANYOから発売されていた「MR-U4SF」みたいに、「OFF」状態から「ガチャッ」とボタンを押下すれば「PLAY」って訳には行かないんです。
「切換」スイッチが、電源「切」以外になっていれば、フロントパネルにある「電源」のインジケーターが点灯しますが、この状態で放置しておくと、無駄に電池の消耗が進むかと思います。
なお、本個体では、電源「切」の、赤地で白文字の「切」が殆ど見えなくなっていますし、TVチャンネルの表示「4」「5」も同様です。長年日に当たっていたのでしょうかね?
「赤」って、日に当たると退色しやすいんでしょうか?
家にあるYAMAHAのチューナ「T-1」の針は、殆ど見えなくなっています。
中古オーディオ店などでも、メーターや針などの赤い部分が退色している個体を、時々見ますが、下の個体は大事に使われていたのでしょうか?
あるいは何らかの「対策が施されていた」のかもしれません。
これも「危険」という重要な文字が、読み難くなっています。
クルマのインパネなんかで「赤い部分」が退色してしまったら、運転にも支障があるでしょうから、退色させないノウハウがあるのかもしれません。
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機種名「RT-SF7」の「SF」とは、「STEREO FASHIONABLE」のことのようです。
「RT」は、モノラルの時代から、東芝のラジカセに付けられていた名称。
ちなみに本機の「Wカセット バージョン」が「RT-SW7」、「フェザータッチ」になる前で外部入力の無い機種が「RT-SF4」で、これらには「グリーン」の色展開がありました。
なお、管理人が持っている「RT-SF7」は、カセットが再生できなくなっています。
リールは廻るのですが、ヘッド/ピンチローラー部が上がらなくなっているようで、固着しているか、ベルトが切れているのでしょうかね。
上から「ガチャッ」と押し込むタイプなら、ヘッドが動かないという故障は起きないでしょうから、これはフェザータッチ特有の故障でしょうか。
でも、本機では外部入力が使えますので、iPadとかを繋げば、今でも「全然」愉しめます。
iPad / iPhone などが登場した今となっては、「カセットテープで録音/再生ができる」よりは「外部入力が付いている」方が愉しめると管理人は思っているのですが、どうでしょう?
もちろん現行のラジカセなら、カセットテープも外部入力も愉しめるんですが、こういった色展開は無いみたいですし、本機のような「スクエア」な外観でなく、「丸っこい」ラジカセが多いです。
本機が発売されていた頃は、クルマでも「スクエア」なものが多かったと思うのですが、今は「丸っこい」ものが多く、同じ傾向です。
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本個体ですが、入手したときには、まず電源が入りませんでした。
でも出品者さんに拠れば「ラジオは音出ました」ということでしたので、まずは乾電池と接触する金属部分を接点復活剤でクリーニング。
その後、電源は入るようになったものの、しょっちゅう「音トギレ」が発生。
日々使う中で、接点復活剤を吹き付けたヘッドホンプラグを挿入して「グルグル」したり、いくつもある切替SWを「何度もカチャカチャ」するなどで、「音トギレ」も無くなったみたいです。
ちゃ~~んと「かまってあげる」と、ご機嫌が良くなるっていうことなのかしらん?
でも、このジャックは、「上面」にあるよりも「側面」に付いているほうが良かったような気がします。
あとは、こういったものを使って.....
爪楊枝の先でスリットなどに溜まったホコリをクリーニングすることで、だいぶ綺麗になりました。
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入手した個体は「電源コード」が無かったのですが.....
管理人が普段使っている、SONYのラジカセ「CF-6500」用の電源コード「DK-33H」は入りません。
「RT-SF7」は「ちょっと気分を変えたい時に使う用」ですので、時々「乾電池」で動かしながら、使えそうな電源コードを探していましたが、これが使えました。
JVCケンウッドから発売されている「CN-320B」というもので、ケーズデンキで¥961 (「10%消費税」-「あんしんパスポート」による
5% 値引 ) でした。
元の価格は、¥920 (税別) でしょうかね?
端子間ピッチが「7mm」とのこと。
SONYのラジカセ「CF-6500」用の電源コード「DK-33H」(左側) と比べてみると、端子間がやや広いことがわかりますし、穴の大きさが全然違います。
オークションなどで古いラジカセを入手したんだけど、電源コードが欠品で、乾電池代が.....という場合、このコードなら使えるかもしれませんよ。
またSONYの「DK-33H」については、「当時モノ」や「互換品」が、時々オークションに出品されています (ちょっと高いですが.....)
。
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あとは「カセット部」も動くようにしたいところなのですが、オークションで落札した時 (送料別で¥2,600) の数倍の金額を請求されるような気がしますので、「このまま使い続ける」というのも「アリ」?
(入手時アンテナが欠品だったので、お安く入手出来たのでしょうね。今は別の機種のアンテナを付けています。)
でも、もし本機のカセット部が動くようになれば、管理人にとって初めての「フェザータッチで動くラジカセ」になり、これはこれで、管理人にとっては「歴史的な体験」になりそうで、お悩み中です (笑) 。
ちなみに本機の発売時の定価は¥35,800で、当時はまだ「消費税」はありませんでした。