CA-2000

 YAMAHAのプリメインアンプCA-2000です。1970年代の製品です。

 

 メーターが付いているのと、白木のキャビネットが気に入っています。メーター付きアンプは今だと一部のメーカーの高級アンプに限られますが、当時はYAMAHAやSONYなどの3万円くらいのプリメインアンプにも付いていました。流行っていたんですね。

 そういった、お高くない「メーター付き」プリメインアンプの中で、管理人が特に印象に残っているのが、YAMAHAの「CA-V1」で、ブラックパネルで、左右にラックハンドルがあり、対数圧縮型のメーターまで付いて
¥33,000でした。
 重量は7.5kgと重くはないですが、「ブラックパネル」がもたらす精悍な外観は、YAMAHAのセパレートアンプ群を連想させ、「NS-10M/1000M」も含め、YAMAHAの機種展開の方法は「巧いなぁ」と思います。
 耳の肥えていない管理人は、「高級機に似た外観」を持った安価な機種に惹かれちゃうことが多いんです。

 「CA-V1」と同様に、プラックパネルでラックハンドルの付いたチューナー「CT-V1」とカセットデッキ「TC-511B」、「白いウーファー」の「NS-351」などで構成されたコンポーネントシステムが、「V1 LINE」として発売されていました。

 

 CA-2000のメーターは、こんな感じです。

 

 管理人の個人的な考えですが、「メーターの付いたアンプ」というのは、一度は使ってみるものだと思いますね。
 というのは、使ってみると判りますが、管理人の場合は、BGMであれば1Wもあれば十分で、10Wなんて音量では長時間は聴いていられませんし、100Wというのは、ご近所のことも考えると、なかなか出せるものではありません。  ですから、効率の悪いスピーカーを使っている方とか、大変広い部屋で聴かれる方は別ですが、アンプを選ぶのに最大出力というのはあまり意味がなくて、10W程度あれば十分なように思います。

 「メーターの付いたアンプ」ですが、本機のメーターだと、-40dB (10mW)、-50dB (1mW) まで刻まれていますので、BGMとしてピーク時1W程度で聴く場合でも、そこそこ針が振れますが、昔のパワーアンプには「-20dB」くらいまでしか刻まれていないものもあり、それだとある程度大きな音を出さないと、針の振れる様子が愉しめません。
 「レンジ切り替え」スイッチがあれば良いのですが、「メーター付き」を目当てに製品を選ぶ場合、そのあたりの確認も必要です。

 このメーターは、真ん中にあるスイッチで、REC OUT出力を見るように切り替えることも出来ます。
 REC-OUT出力なら、音量を上げなくても振れる様子が見られますが、CD登場以前の製品のため、CDプレーヤーからの信号をモニタすると、頻繁に振り切れてしまいます。CDプレーヤー側に出力ボリュームがあるか、それが無くても「アッテーネーター」を挟めば良いんですけどね。

 

 このアンプと一つ前の機種「CA-1000 III」 は、よく売れたようで、ヤフオクにもよく出品されており、スピーカ端子を取り替えるなど行ったものも時々あるようです。
 管理人がヤフオクで落としたものは、メータのランプが切れていたのか別のものに変えているようで、オリジナルのものよりも緑っぽく明るいですが、管理人は、このほうが好みです。(オリジナルの状態は、別のページにあるカセットデッキ「TC-1000」のメーターの色に近いです。)

 最近YAMAHAから発売されたプリメインアンプ (A-S3000など) にはメーターが付いていて、切替スイッチ類もCA-2000のものと似ています。
 そのおかげで40年程昔に発売された、このCA-2000があまり古いものに感じませんし、メーターの色については、むしろ管理人のCA-2000の色のほうが好きですし.....(笑)。
 管理人には、CA-2000よりも後に販売されたA-2000とかAX-2000のほうが古い製品のように見えてしまいますが、手前味噌ですね。

 あと、スイッチを切り替えるときも「CA-2000」の「カチッ、カチッ」という感触は好きですが、A-S3000では「スル、スルッ」と切り替わっているような気がしています。
 昔の製品は「機械的」に廻していたのですが、今は「電子スイッチ」による遠隔操作になっていて、信号経路を「短く、シンプル」にすることで高音質化に貢献しているのかもしれません。
 現行品でも「LUXMAN」のアンプなどでは「カチッ、カチッ」と操作でき、管理人はこの感じが好きなのですが、お高いので、管理人が購入することはないと思います (笑) 。

 

 

 このアンプの特長として、B級動作 (120W+120W) と A級動作 (30W+30W) を切り替えられる機能があり、下の写真の中央部のスイッチで切り替えることが出来ます。
  (「OPERATION」スイッチを、「NORMAL」 <-> 「CLASS A」に切り替えます)
 それが、オーディオマニアの関心を集め、CA-1000から始まり 1000II / 1000III / 2000 とロングランになった理由のひとつかもしれません。

 

 でも、管理人の肥えていない耳には、すみませんが、正直よくわかりません (^_^);;。天板を触ってみれば、A級動作のときのほうが発熱が大きそうなのは判りますけどね.....
 違いがよく判らない原因には、他にも、CA-2000が初期性能を確保出来ていない、組み合わせているプレーヤーやスピーカーやケーブルのクオリティなどががCA-2000の性能を活かしきれていないなど、いろいろ考えられますが、管理人はそういったことは全然気にしていません (笑)。
 それにA級とは云っても、B級兼用のプリメインアンプと、A級専用のパワーアンプとでは「カタログ上では同等」でも、聴いてみると大きな違いがあるのでは?と思ってはいますが、実際に並べて比較したことがないので、本当のところはわかりません。

 アンプよりもスピーカーを変えたときの差の方が支配的であるように思え、まずは「好みのスピーカーを見つける」ことのほうが優先かと思います。昔読んでいたFM-fanという雑誌の中で長岡鉄男氏が「スピーカーによる音の違いをメートルとすれば、アンプのよる音の違いはミリ」といったようなことを仰っていたのを記憶しています。

 あとは「部屋」ですかね.....極端に「ライブ」あるいは「デッド」な部屋の場合には、まず「部屋」かと.....
 そのあたりは「部屋について」のページで述べています。

 

 「HMA-8500」のある部屋とは別の部屋で管理人が使っていましたが、実家で父親が使っていたアンプが壊れてしまい、これを実家に持って行きました。

 

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