コンサイスコンポ (続き)

 そうは云っても、ソースがチューナーだけでは寂しいので、「コンサイスコンポ」の「オトナが使う小さな高級機」的なイメージを損なわないような製品との組み合わせを考えましたが、まずはこれ。

 

 

 コンサイスコンポが発売されていた頃に、SONYから発売されていた「TC-D5M」で、製品の高さは48mmで約「1U」。
 カセット部分は「リニアスケーティング」しませんが、製品全体が「リニアスケーティング」します (笑) 。

 

 「コンサイスコンポ」と色は揃いませんが、積み重ねておらず、間に板が入るので、管理人はそんなに違和感は感じません。
 むしろ高さが「2U」とかある製品と組み合わせるほうが違和感を感じてしまうんですが、あくまで管理人個人の感想です (笑) 。

 なお、このラック (幅355mm) ですが、ホームセンターとか Amazon とかに売っているものを管理人が組み合わせたもので、このようなラックは売られていませんよ (笑) 。

 

 これが舞台裏です。

 

 

 1990年代末頃になると、こういったカセットデッキも現れました。

 

 

 これは Pioneer から発売されていた「T-N901」というもので、製品の高さは約75mmで、「1.5U」程度。
 発売時は \35,000 で、おそらくミニコンポ用の製品だったと思われます。
 管理人は2024年5月に ¥9,000 で入手しましたが、「ベルト交換済み」のようですので、入手から数年は動くでしょう。

 

 

 こちらは、トレーがリニアスケーティングします。

 

 

 カセットはこの方向でセットしますが、ヘッドのクリーニングとかどうするんだろう?取扱説明書が入手できないかWeb上を探してみましょう。

 

 

 動く部分には一般的なCDプレーヤーと同様に「トレー」としての機能しかありませんが、1970年代末に発売されていたSONYのカセットデッキ「TC-K88」では、下の写真のような向きでカセットを装着する方式で、前後に動く部分にヘッドやモーター、テープカウンター、操作ボタンなどを内蔵させることで、トレー式とは比べ物にならないような重量になっていて、カセット収納部を手前に出した状態でも演奏が出来たようです。

 

 ちなみに「TC-K88」ですが、Technics がコンサイスコンポを発売したのと同じ頃、SONYでは「ESPRIT / エスプリ」ブランドで高級機種の展開を行っていて、そこには高さを80mmに抑えた パワーアンプ / コントロールアンプ / チューナー / カセットデッキ がありました。
 カセットデッキの高さを80mmに抑え、しかも前面操作を実現するために、カセットは水平に置き、メカ全体を前後にリニアスケーティングさせるという方式を、「TC-K88」だけのために「わざわざ」開発したわけです。

 コンサイスコンポとして Technics から発売されたデッキ「RS-M02」は、そういった凝った方法を取らずに、当時主流だった正面からカセットテープが見える「正立透視型」を採用しています。

 「ESPRIT / エスプリ」ブランドで発売するのであれば、高さは80mmじゃないと駄目! (一部105mmの機種アリ) という SONY と、幅が297mmであれば高さに関係なくコンサイスコンポですよという Technics ですが、素人の管理人にとっては、前者の方が技術的に難しいような気がします。
 ま、「ESPRIT / エスプリ」と「コンサイスコンポ」では、価格帯が大きく異なりますので、単純な比較は出来ませんけどね.....
 カセットテープは高さだけで約65mmありますので、Technicsのやり方だと、「2U」程度の高さのあるカセットデッキになってしまいますが、TC-D5M や T-N901 は、カセットを水平に置くので「1U」「1.5U」という高さを実現できているのですね。

 「トレー式」というのは、1982年にSONYから発売されたCDプレーヤーの一号機「CDP-101」から始まっていると思いますので、Technics がコンサイスコンポと称するカセットデッキを開発している頃には「トレー式」なんて発想もなかったんでしょうし、TC-D5Mのような形にしてしまうと上に他の機器を置けませんしね。

 

 

 お次は「CDプレーヤー」との組み合わせですが、こちらも「コンサイスコンポ」の「オトナが使う小さな高級機」的なイメージを損なわないような製品との組み合わせを考えました。

 

 

 BOSEから発売されていた「CDA-8」というもので、いつ頃発売になったものなのか管理人にはよく判りませんが、2024年5月にオークションで \7,000 で入手したもので、製品の高さは約74mmで、こちらも「1.5U」程度です。
 このくらいの大きさのCDプレーヤーは、現行品だとTEACなどから発売されていて、色も「コンサイスコンポ」と近いですが、高くて管理人には手が出ません (泣) 。

 

 

 同梱されていた電源コードが「オリジナル」であれば、1999年頃の製品でしょうか?

 

 こちらも「ベルト交換済み」のようですので、入手から数年は動くでしょう。

 

 わざわざ載せるまでもありませんが、トレーが手前に出てきます。

 

 

 最近だと、こんなCDプレーヤーもあります。

 

 「パカッ」と上に開く、トップローディング型のCDプレーヤーなら、SONYから発売されていた「D50」あたりと組み合わせるのが妥当でしょうけど、動作品はお高いですし、長くは使えないかもしれませんが、これなら安価に入手可能でした。

 

 

 蓋を開けると、CDの演奏は出来ませんが、ちょっとレコードプレーヤーっぽいです。

 

 

 使っているのは、2018年10月に発売された、新谷良子さんの歌手デビュー15周年ベストアルバム「BEST BAMBI BOX 2」 (ランティス LACA-9649-50) で、 2011年2月に発売された「BEST BAMBI BOX」に続く、「ベストアルバム」の2作目 (2枚組CD) ですが、「シングル盤」風にデザインされています。

 

 

 

 操作ボタンが「かなり見づらい」のですが、使っているうちに覚えちゃいます。

 

 

 これは、もうちょこっとコンパクトなラック (幅340mm) ですが、こちらもこの形で売られているものではなく、前後への転倒防止のため、100均で売っていた「突っ張り棒」を追加するなどしています。

 

 

 これも下部に追加した棚がスライドします。

 

 

 最近の製品だったら、iPad とかと組み合わせる方法もあります。

 

 これだと高さが「3U」以上ありますがが、奥行きが非常に短いので、ミニコンポのような印象はなく、「コンサイスコンポ」の「オトナが使う小さな高級機」的なイメージを損なわないように感じます (管理人個人の感想です) 。

 

 あるいは、iPhone との組み合わせ。

 

 管理人が持っている iPhone は「iPhone 5」ですが、携帯音楽プレーヤーとしか使っていませんので、最新機種ぢゃなくても全く問題ありません (笑) 。

 

 

 見た目ばっか拘る管理人ですが、性能面については、「SU-C01」「SE-C01」なんて、実は「小さな高級機」ぢゃなく、ミニコンポのプリメインアンプと同程度の性能なんだけど、高さ47mmに収めることだけを目的に、「プリアンプ」と「パワーアンプ」に分離したものだったのかもしれません。
 でも、それまで国内のオーディオ機器メーカー各社が発売していた横幅430mm前後の製品とは異なる、「ミニコンポ」という新しいスタイルが生まれる、そのきっかけになった製品のひとつが本機だったのでは?と、管理人は思っています。

 

 

 

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