TC-1000

 YAMAHAのカセットデッキTC-1000です。1970年代の製品です。

 

 これも、白木のキャビネットが気に入っており、プリメインアンプのCA-2000/CA-1000IIIと並べて使うにはうってつけです。
 そういえば、当時YAMAHAの高級機は外装を白木で仕上げたものが多く、スピーカーのNS-690IIやレコードプレーヤーのYP-1000がそうでした。
 これらの優美なコンポーネントを揃えて使われていた方もいらっしゃったかと思います。
 田舎に住んでいた管理人は、ヤフオクで落札して初めて実物を見ました。これも入手時は再生音のレベルがメチャメチャでしたが、修理してくれる業者さんを探して修理してもらいました。

 

 このデッキのメーターは-40dBまで刻まれており、一般的なVUメータなどではモニタしづらい低いレベルの信号でも振れます。
 そんなメーターは、例えばTEACの製品だと最高級機の「C-1」にしか付いていませんが、楽曲中の音の小さい箇所でも結構針が振れますし、LPレコードをダビングする場合には、ちょっとしたスクラッチノイズでも大きく振れます。

 

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 このメーターですが、「いくつを0dBにするか」は、メーカーによって異なっていて、同じテープを再生しても振れ幅が異なるようです。
 テストテープはオークションで入手できますが、今となってはとても高価なので、ここでは低周波発振器で発生させた400Hzを「C-3」に録音、3ヘッドですので同時モニターしながら、再生音が0dBを差すように録音レベルを調整しました。

 

 

このテープをSONYのTC-K8Bで再生したところ。

 

 

同様に、YAMAHAのTC-1000で再生したところ。

 

 これらを見ると、「0dB」の設定値には違いがありますが、「ドルビーレベル」は概ね揃っていて、TEACの「C-3」で「ドルビーマーク」を指すように録音したテープは、他のデッキで再生させても、「ドルビーマーク」の±1dB以内を指しています。
 録音時に針がどのくらい振れるように設定するかですが、まずは機器に添付されているメーカーの取説を参考にするのが賢明ですね。
 ちなみに「TC-1000」の場合、カタログに拠れば、「ドルビーレベル」から「3dB」下がった「-8dB」が「0VU」で、このメーターで最大値が「0dB」を超えない (「ドルビーレベル」+5dB) ように録音レベルを設定すると、S/N比の高い録音が出来るとされています。  

 

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 当時のYAMAHAのカセットデッキの「ウリ」のひとつだったのが、この「Pure & Plasma Process head」。「トリプル P ヘッド」とも呼ばれていました。この「Pure & Plasma Process head」ですが、メタルテープに対応させた「K-1a」まで使われていて、当時としては先進的だったのかと思います。
 メタルテープに対応させるときには、例えばSONYのカセットデッキの場合、「F&F」(フェライト アンド フェライト) だったものが、「S&F」(センダスト アンド フェライト)に変わっています。

 

 これがヘッド

 

 

 「TC-1000」は、一般的なオーディオ機器の横幅430mm~440mmよりも、少し幅が広く「460mm」あります。
 他の機器と合わせ難い面もありますが、「CA-2000」などと並べるとプレミアム感があります。
 操作ボタンはピアノボタン風ですが、「2モータ-メカニズム」ですので、「ギュウゥ」と押し込む必要は無く、軽いタッチで操作できます。

 

 

 YAMAHAにとって「1000」というのは特別な型番で、特に有名なのは、スピーカーの「NS-1000M」ですが、他にもプリメインアンプの「CA-1000 / 1000II / 1000III」、チューナーの「CT-1000」、ヘッドホンの「HP-1000」などがあり、いずれも「受注生産」するような「超高級品」ではなく、「手の届きそうな自信作」という位置づけの製品だったかと思われます。YAMAHAのカタログの中では「栄光の型番」とも云われています。
 その上が「2000」という型番で、プリメインアンプの「CA-2000」とかアナログプレーヤーの「GT-2000」は、1970~1980年代のオーディオファンの方ならご記憶でしょうかね。
 更にその上に「10000」という型番の製品もありましたが、これは数多く売れることを想定していない「超高級品」でした。
 他のメーカーでも、例えばSONYでは、オープンリールデッキのかつての銘機「TC-777」は特別な型番で、アンプやチューナー、カセットデッキなどで「777」「555」「333」などの型番がいくつかの機器に使われていました。

 

 

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