番外編 (ICF-7800)

 これもオーディオ機器ではありませんが、1970年代後半頃のもので、SONYのトランジスタラジオ「ICF-7800」です。
 小さいことと、折りたためることが特徴で、「Newscaster (ニューズキャスター)」という愛称が付いていました。(一緒に巻尺を撮っていますが、広げたときの幅は約23cmで、アンテナは左右それぞれ45cmくらいまで伸びます)

 

 

 本機は「スカイセンサー」シリーズのひとつではありませんが、周波数表示部分の「緑色の線」と、その下にあるチューニングメーターの「緑色の針」には、スカイセンサーの雰囲気があります。
 「チューニングダイヤル」にも「緑色の線」が刻まれています。

 更に左端にある「LIGHT」ボタンを押すと、周波数表示部が光ります。
 そうすると、ほら、「スカイセンサー」みたいでしょ?

 

 上の写真で「NSB」という表記が見えますが、当時の「日本短波放送 / Nihon Short-Wave Broadcasting Co.,Ltd」の周波数に目印がつけてあるものです。
 本機が発売されていた頃は、4MHz帯 (75m Band) / 6MHz帯 (49m Band) / 10MHz帯 (31m Band) のそれぞれで第1/第2プログラムが放送されていましたが、今は3つの周波数帯で同時にはオンエアされていないようです。
 なお「日本短波放送」は、今は「ラジオNIKKEI」と呼ばれています。

 

 

 畳むと「サイコロみたい」と思うくらいの厚み (70mm) がありますが、発売当時としては、かなり小型化された「スカイセンサー風のラジオ」だったと思います。

 

 

 

 下の写真の右下にある2つの端子で、上側の端子は音量設定に関係なく音声信号を出力する録音用の端子ですが、下側の端子は「MPX OUT」といって、FM放送をステレオで聴くためのものです。
 でも「ステレオで」といっても、ここにヘッドホンを繋ぐのではなく、MPX信号からL/R信号を取り出すための「ステレオヘッドホンアダプター」を介して聴くのです。SONYから「STA-60」 が発売されていましたが、¥7,800もするもので、高いですよね。

 当時は、ポータブルの機器でFM放送をステレオで聴けるものといっても、ステレオラジカセなどで大型のものしかありませんでした。
 それ以外だと、「MPX OUT」端子の付いたラジオと「ステレオヘッドホンアダプター」が必要でしたが、管理人はそういったものを使って聴いている人を見たことがありませんね。
 この端子は、「スカイセンサーシリーズ」のラジオの多くにも付いていたようですが、その後はステレオラジカセが一般化したので、今のラジオでこの端子を見ることは殆ど無いと思います。

 

 

 

「MPX OUT」の信号です。
20kHzを超える信号も入っていて、パイロット信号である19kHzより下に「Lch + Rch」信号、19kHzより上に「Lch - Rch」信号が入っていて、それぞれを復調した後、「足し合わせて」Lchを、「後者を逆相にして足し合わせて」Rchを取り出しているものと考えます。

 

 

 

 これは、「ステレオヘッドホンアダプター」から出力された「Lch信号」と「Rch信号」。
 オーディオ用の高性能なものではないので、19kHz以上がちゃんとカットされていませんが、聴くと「ステレオ」になっています。

 

 

 

 1975年頃だったと思いますが、世界のいくつかの国 (多いときには10ヶ国以上あったように思います) が行っていた中波帯や短波帯での日本語放送を聴く「BCLブーム」というものがありました。内蔵のアンテナだけでは容易には受信できないような局もありました。
 しかしながら、まだインターネットのない時代ですので、海外から届く放送を興味を持って聴いて「ベリカード」を集めていた頃があります。

 「ベリカード」というのは、放送局に受信状態などを記載した「受信報告書」を送付すると頂けるものでしたが、「ベリカード」を発行している放送局もあれば、発行していない放送局もありました。
 この頃使っていたのは、スカイセンサー5800で、「ドイチェ・ヴェレ」「BBC」「モスクワ放送」の「ベリカード」が、今も手元に残っていますが、当時は「将来、仕事で海外に行く」なんてこと考えてもいませんでした。
 何しろ、管理人が中学生だった頃の英語の成績は、いつも「平均点以下」で、「隣に座っている女のコ」に負けっぱなしでしたので.....

 他にも「RCC / 中国放送 (JOER) 」「東北放送 (JOIR) 」「北陸放送 (JOMR) 」「IBC / 岩手放送 (JODF) 」「KBC / 九州朝日放送 (JOIF) 」など国内のラジオ放送局のものも、10枚程度手元にあります。
 当時「ベリカード」の「ベリ」って何?なんて、考えたこともありませんでしたが、受信したことを証明する「Verification Card」ということなのでしょう。

(「BCL」とは、「Broad Casting Listener」のことで、「SWL:Short Wave Listener」とも呼ばれていたと記憶しています。)

 

 ソニーの「スカイセンサーシリーズ」だと「5900/6000」、National の「Cougarシリーズ」だと「2200」などが今でも人気がある一方、本機種はそんなに人気がないみたいで、最近不定期で発行されるにBCLに関するムックでも取り上げられることが少ない機種ですが、「個性的な機種が好き」な管理人は、気に入っているラジオのひとつです。

 

 

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