iPhoneに入れた音楽をワイヤレスで聴くためにBluetoothレシーバーを併用していますが、何が原因かはわかりませんが、時々音声が遅れることがあるようです。「音声だけ」を聞いている分には問題ありませんが、「映像+音声」だと口の動きと音声が合わないので違和感があって、「太鼓の達人」みたいな「音ゲー」などをされる方も困るでしょうね。一方で、吹き替えの映画とかアニメだと、あまり実害は起きません。
ちなみに、「映像と音声のタイミングの揃い具合」のことを「Lip Sync」といいます。唇の動きに音が合っているか?ということですね。
この現象ですが、Bluetoothレシーバーを一旦オフにして、ペアリングし直すと直るようです。差があるように思えたので、それをストレージオシロで捉えたのが下の写真です。
2004年にステレオサウンド社から発売された「HiVi CAST」というDVDの「Title 5」の「Chapter 8」に、「映像と音声のタイミング調整 (リップシンク) 」というテスト信号があって、その中では映画の撮影で使うような「カチンコ」を打つシーンがあり、打った瞬間にカチンコの横に黄色い「★」が現れます。このときの輝度変化と音声信号の変化を捉えることで、映像と音声がどのくらいズレているのか測定を試みました。
下の写真は、映像と音声のタイミングが合っている時の波形。
上が「★」が現れたときの輝度変化を捉えたもの、下が「カチンッ」という音を捉えたものです。
下の写真は、音声が遅れているときの状態を捉えたもの。0.2s/divですから、音声が400msくらい遅れています。
テレビの場合、内部で高画質化のための処理を行うために、映像が音声に対して遅れることがあるので、AVアンプでは音声を遅らせて映像に合わせるような機能がありますが、それでも遅れるのは数フレーム分ですから、400msというのはかなり大きなズレで、大抵の方が「あれ?」と感じるレベルの遅れだと思います。
Bluetoothレシーバーの電源をオフ/オンしてペアリングしなおすと上の状態に戻ります。
「何をすると遅れるようになるか」は、まだ判っていません。直し方が判っているので困りませんけどね。
管理人の持っている古い機器 「iPhone5」 (Bluetooth の Ver. は4.0) と、SONYの「ワイヤレス ステレオ ヘッドセット:SBH50 (Bluetooth の Ver. は 3.0) 」と の組み合わせ) で発生していて、どちらの機器の問題かは判りませんけど、「Bluetooth の Ver. 4.2 や 4.1」に準拠した最近の機器では起きないように改善されているのかもしれません。
知人でも、「AndroidタブレットとBluetoothヘッドホンの組み合わせ」で、同様の現象が発生している方がいましたが、やはり電源off/onで直ったそうです。
直しても何かの拍子にまた発生して、その都度直す必要がありますけど、「遅れたまま直せない」よりは良いですよね。
お使いのBuletooth機器で「音声が遅れている」と感じたら、一度電源を切ってペアリングし直すと直るかもしれませんよ。
管理人がDVD「HiVi CAST」をリッピングしたのは、コピープロテクトを解除するのを違法とした、2012年10月の法律改正以前で、それ以前に行った行為に遡って罰することは出来ないかとは思いますが、他に確認できる方法がないかについても検討中です。