1ページ目では、外観に特徴があるものを載せています。
これは、Nationalから発売されていた「オングローム」というカセットテープで、製品名は「RT-46 DU」。
当時松下電器産業は、日本国内では「National」ブランドを使い、海外で「Panasonic」プランドを使っていたのですが、今は日本でも「Panasonic」、高級オーディオ機器は今も昔も「Technics」ですね。
カセットテープは、通常は横向きにした状態で左右対称にデザインされているものですが、これはそうではなく縦にデザインされています。
同梱されているインデックスシートに拠れば、カセットハーフと内部のシートは、「オングロームのために新しく開発したもの」とのことです。
磁性体を蒸着していて磁性層が大変薄いので、Å(オングストローム、10のマイナス10乗メートル)から付けたネーミングだと思います。
裏はどうなっているのかというと、こんな感じです。
(上の写真の状態から、上下をひっくり返すように裏返しています)
このカセットテープは、見た目がユニークで、貼り付けるラベルも、凹型にすることで穴の部分をよけて貼り付けるようになっています。(「Side2」だけ、ラベルを貼りつけました)
「今までのカセットテープとは全く違う、新時代のカセットテープです!」ということを強くアピールしたのだと思いますが、このデザインは初代だけで、後のものでは通常に近い横型のデザインになっていました。
初代のオングロームテープは表裏が「Side 1」「Side 2」と表示されていますが、他社では「Side A」「Side B」が多かったと思います。
「左右対称でない」といえば、こういったカセットテープもありました。
「大きな三角形」にはインパクトがありますね。
裏画はお察しの通りです。
「That's」というのは、太陽誘電(株)のブランドで、1970年代には無かったブランドかと思います。最近まではCD-Rなどの記録メディアを発売していました。
「左右対称でない」カセットテープは、他にはこういったものもありましたが、「National」と「That’s」のものが印象に残っています。
「左右対称でない」ものとしては、最近ヤフオクでこんなカセットテープを見つけました。
このテープの場合は「A面」も「B面」も同じような見え方をします。
正面から見ると、このように見えます。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
これは、Sony の「Metal Master」と「UX Master」。カセットハーフがセラミックのようで、重量が約66gあります。
ちなみに管理人が持っている Sony Duad (46min) では約38gですから、「一般的なカセットテープに比べ、1.7倍以上の重さ」ということになります。
外観上の特徴として、窓の幅が狭くテープが僅かしか見えません。
このカセットをデッキにセットしたとき、この窓の奥にくるデッキ側のランプが暗いと、テープの残量が確認しにくいですが、当時このメーカーで性能を突き詰めた結果、こういった形になったのでしょうね。
この頃の「超高性能」カセットテープは、窓の小さいものが多く、他社からも発売されていましたが、ヤフオクでは「とても高価」で、管理人には手が出ず、「バブル状態」のように感じています。
このテープは1980年代後半頃の発売かと思いますが、同じメーカーのデッキでも、管理人が持っているような1970年代のデッキには、いまひとつ似合わないような気がしています。
「デッキが発売された年代」の「テープ」を選ぶというのも、「見た目」的には重要なことなのかもしれませんし、楽曲についても同じことが言えて、今時の楽曲よりも昔の楽曲が好きな管理人には、昔の機器のほうが合っているのかもしれません。
「Metal Master」や「UX Master」よりも前に発売されていたのが、この「HF-PRO」
テープの通る箇所に「CERAMIC GUIDE」が配置されていて、ハーフとは別の部品であることが判ります。
セラミックハーフを使った「Master」シリーズの先駆けですかね?
これはTDK製のMA-R。
メタルテープが登場して暫くは (1980年頃だったと思います)、多くのカセットデッキのカタログや広告の中でこの「MA-R」が使われていたので、当時カセットデッキを買おうとして、このテープを見たことがない方は少ないと思います。
重量は約78gあり、上の Matal Master より更に重く、Duadテープ(約38g)の倍以上の重量です。
テープの回る様子が良く見えて、ハーフを極限まで高精度化したカセットテープとしては、Metal Master とは対照的な外観ですね。
で、その「MA-R」に対抗したわけではないと思いますが、「MA-R」のダイキャスト部をプラスチック化することで「カジュアルにした?」ようにも見えるカセットテープがありました。
「おしゃれなテレコ」というキャッチフレーズで、管理人も持っているラジカセ「U4シリーズ」をヒットさせた「三洋電機」から発売されていた、「after
school,」というカセットテープです。
このテープを見て「MA-R を思い出しちゃう」方も、いらっしゃるのでは?と思います。
「ハブ」がピンク色でなく、「白」とか「アイボリー」といった色だったら、高性能品のようにも見えたのかもしれませんが、「MA-R」に似せようとしたのではなく、カジュアルなカセットという位置付けのようですので.....
これらは、上の写真を元に「レタッチ」したものですが、この方が高性能っぽい?
このテープは最近知ったのですが、こういった製品もあったんですね。
他にも「黄」「緑」「ブルー」「ピンク」のバージョンもあったようで、「カラーバリエーション (5) 」のページで紹介しています。
これも、「MA-R」を思い出しそうなもので、Nationalから発売されていた「RT-46DS」。
透明なハーフの中にあるシートに「MA - R」のダイキャストフレームのようなパターンがデザインされています。
「ノーマル・ポジション」のテープですので、「MA - R」に対抗しようといった狙いではないとは思いますけどね.....
ハブは本ページの一番上に載せた「オングローム」のものと似ていますが、ハーフを透明にしている為か、ハブ上に「1」「2」と記載することで、表裏を識別します。
また「Compact Cassette」のロゴが、ハブ上にあるのも、珍しいと思います。
更に、このテープには、これ以外に6つのカラーバリエーションがあって、「カラーバリエーション (3) 」に載せています。