ここでは、カセットテープの「見本品?」「非売品?」といったものを紹介します。
これは、SONYから「Duad」が発売になったときの「発売記念サンプル」。
最近オークションで入手したものですので、「Duad」発売開始当時に、どのように流通したのかは判りません。
「二層塗り (デュアルコート) が、音の秘密」で、SONYにおいては、メタルテープが登場するまでは最上位のカセットテープで、一般録音用の「ローノイズ」、音楽録音用の「HF (Normal) 」「CR (CrO2) 」「Duad (Fe-Cr) 」というラインナップでした。
一方で、「Fe-Cr」ポジションで使うカセットテープを発売していなかったメーカーでは、ノーマルポジションの音楽用カセットを複数ラインナップしており、例えばTDKでは「AD」の上位に「ED」を、maxellでは「UD」の上位に「XL I」を、富士フイルムでは「Range-4」の上位に「Range-6」を発売していました。
なお「二層塗り」=「Fe-Cr」というわけではなく、「Fe-Cr」でない「二層塗り」のカセットテープは、管理人の知る限り、「DENON」や「富士フイルム」「TDK」から発売されていて、「二層塗りとエピタキシャル」のページで紹介しています。
当時、SONYのカセットテープは、「録音時間」で色分けされていて、「往復30分タイプ」は「黄色」。
その一方で、「音楽用のカセット」は「メタリック」になっていたのですが、当時「往復30分の音楽用カセット」は製品版には無かったので、「黄色のメタリック」は、珍しいカラーリングか?と思われます。
「120min」のテープは「60min」のテープに比べると「厚みが半分」なので、「CR」や「Duad」に「120min」という展開はなかったですね。
これは、ソニーから発売されていた「スカイセンサー・カセット 5950 / CF-5950」の付録品で、製品を買うと付いて来ました。
当時のものは紛失してしまいましたが、これは最近オークションで入手したもの。
ラジカセを買うと、大抵はテープが1本付いていて、「A面」には音楽が収録され、「B面」はブランクでしたが、これには両面とも「I.S.:Interbal
Signal」が収録されています。
「I.S.」というのは放送開始前に流されていた音楽などのことで、「イスラム国 / Islamic State」のことではありません。
カセットですから「何かが上書きされているカモ?」という不安もありましたが、ちゃんと残っていました。
こちらが「A面」の収録内容。
こちらが「B面」の収録内容。
5950のカタログには、本カセットを装着した写真が掲載されていたかと思います。
管理人以外に入札者がいなくて、¥1,000 (送料別) で落札できましたが、管理人にとっては落札価格以上に価値のあるカセットテープです。
SONYからは、「雑誌の付録」として、ソノシートという形でリリースされたものもありました。
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これは、TDKの初代メタルテープ「MA」が発売になったときのデモンストレーションテープで、右上に「見本品」と書かれているのが見えます。
店頭でのデモンストレーション用に製作されたもの。
これは昔から持っているもので、どのように入手したのかは覚えていませんが、父親が「馴染みの電気店」から、YAMAHA の「K-1a」を購入したときに、「もうデモしなくなったので、おまけで貰った?」のかもしれません。
でも、もっと前にも「MA」というカセットテープがあって、それがこれです。
「メタルテープ」なら、当然「音楽録音用」でしょうけど、録音時間は往復で30分で、「ラージハブ」にもなっていません。
こんなパッケージに入っていました。
最初に発売された「MA」は、こんな感じでしたが、このカセットよりも.....
サンプル品の「MA」は、このラインナップに似ていますね。
「A面」が記入済みのものについては、「B面」を撮影しています。
「D」が一般録音用、ベーシックなカセット、「AD」が音楽専用、「OD」が音楽専用の高級タイプで、ここまでがノーマルポジション。「SA」がハイポジションカセットでした。
サンプル品の「MA」は、最近オークションで入手したものですが、メタルテープやメタル対応デッキが発売されるよりも前に作られていたように思われますので、一般ユーザーや販売店向けではなく、メタル対応デッキを開発するメーカー向けに頒布されていたのでは?と思っています。
日本語表記が全く無いので、このままの形で海外にも頒布されていたのかもしれません。
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これは、maxellの「店頭用・非売品」。
3曲収録されていますが、1曲目は「アン・ベルトゥッチ / ANNE BERTUCCI」のセカンドシングルで、原題が「COOL HAND」、邦題が「アイ・ニード・ユー」だったものを「アイ・ニード・ユーディー」としたもの。
セカンドシングルのジャケットに拠れば「 '82 マクセルUDテープ 秋のキャンペーン」で使われたもののようです。
原曲では「 'Cause I need you, baby 」となっている歌詞が、「 'Cause I need a UD」 となっているようです。
(管理人が「ようです」と言っているのは、最近入手したものなので「歌詞カード」とかが付いていなかったからですが、元々無かったのかもしれません。)
原題は「COOL HAND」だったのに、「この歌詞、UDに使おう!」となって、原題のカケラも無い邦題「アイ・ニード・ユー」になったのでしょうか?
なお、カップリングの曲は、原題が「MERCURY LOVE」、邦題が「マーキュリー・ラヴ」と全く同じ。
おそらく、このバージョンが発売されていた頃でしょう。
これは、管理人が知る限り「UD」の最終バージョンで、この後「UD I」と「UD II」に展開されます。
なお、店頭でのデモ用なので、楽曲が収録されているだけでなく、冒頭と最後には
音は若さの血となる、肉となる
アイ・ニード・ユーディー
ダイナミック・アンド・クリアー maxell UD
54分用 30分用も加わり、超ワイドセレクション
のナレーションが入っています。
でもこの曲、管理人にとっては、何故かリアルタイムでは記憶がなく、このデモを店頭で聞いた記憶もありません。
この前のバージョンの「RIDE ON TIME」「いい音しか残れない。」とかは、よく覚えていて.....
「UD I」と「UD II」に展開されたときのことも、よく覚えていますが.....
最近ですが、山下達郎氏の「RIDE ON TIME」を収録した「店頭用・非売品」を入手しました。
この中には、「RIDE ON TIME」の一部を山下達郎氏がアカペラで唄ったものも収録されていますが、先に紹介した「 '82 マクセルUDテープ 秋のキャンペーン」で使われた、アン・ベルトゥッチ氏の「アイ・ニード・ユーディー」を収録した「店頭用・非売品」カセットテープよりも前に使われていたものか?と思われます。