これは、富士フイルムから発売された「Range」シリーズ。
中のテープは、こんな感じです。
「Range-2」と「Range-4」のラベルは、前者だけにレーベル左端に「MADE IN JAPAN」の表示があること以外は共通のようで、どちらも緑地に黒だけの印刷なので、「Range-4」に「ワンランク上」の高級感は感じられませんね。
でもハーフをよく見ると、窓の形やリール周辺の形状、更にはレーベルの四隅の形状も異なり、「Range-4」のハーフにはシボが入っていますので、別物なのでしょう。
これが「Range 4x」と「Range 6」
これがテープ本体。「Range 4x」のハーフは「Range 4」と同じもののように見えますが、「Range6」のハーフは別物のようですね。
なお「Rangeシリーズ」中で「Range 4x」だけは、「ハイポジ」で使うテープ。
「Range 6」は、「ノーマルポジション」で使うカセットテープですが「ディアルコーティング (二層塗り) 」で、通常は左右に1コづつある「ローラー」が、左右2コづつ付いた「4ローラーメカニズムの高精度ハーフ」でした。
「FX DuO」と特徴が似ていて、これの後継なのでしょう。
改めて、4品種並べてみますが、「インパクトのあるパッケージ」だったと思います。
発売当時はラジオで、「ゴロ ゴロ ゴロ.....」と雷の音を使ったCMが流れていた記憶があります。
「2」「4」「6」といった数字や「Range」は一般的な字体ではなく、このテープ専用にデザインされたものかと思われ、特に「2」はユニークかと思います。
雷のデザインを全部変えているところも、「芸が細かい」ですね。
ちなみに「2」「4」「6」とは、それぞれ333Hzの MOL (Maximum Output Level) が「メーカーの標準テープ」に対して「+2dB」「+4dB」「+6dB」の性能を持っていることから付けられたネーミングかと思われますが、「各メーカーが決めた標準テープ」との比較ですから、異なるメーカーのカセットで「MOL値」を比較して優劣を判断するのは、そもそも比較対象が異なるかもしれない訳で「どうなんだろう?」と思います。
後には「Super Range」と称する「メタルテープ」も発売されました。これも稲妻がデザインされています。
テープはこんな感じ。
パーケージは「Range2」などのパッケージを金色に変更しただけのように見えますが、こちらのカセットについては、「Range2」~「Range6」とは異なる高級感がありますね。
でもこのテープ、「何か変?」という違和感がありましたが、カセット本体に「Super Range」という商品名がないからですね。商品名ではない「METAL
TAPE BIAS」が大きく印字されていますが.....
何で商品名を入れなかったんだろう???
「AXIA」ブランドになってからも「雷をイメージした?」ようなカセットがありましたが、「オマージュ」なの?
「Range」シリーズのパッケージには大変インパクトがありますが、その前のものは、こういった感じでした。
「FL」の「F」は「FUJI」、「L」は「Low Noise」、「FX」の「X」は「eXcellent」のことなのでしょうか?
地味で硬派な外観だと思いますが、この頃の「FUJI FILM」のカセットテープは、一般の電気屋さんにはあまり置かれていなくて、「写真屋さんに置いてあったカセット?」といった印象を持っています。
斉藤由貴さんをイメージキャラクターにした「AXIA」ブランドになってからは、「カラーバリエーション (2)」に載せた様な「カラフルなカセットテープ」も発売され、「ポピュラーなカセットテープのひとつ」になったように記憶しています。
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とある日に「ヤフオク」で、「AXIA カセットテープ」で検索すると、出品数は316件ありました。
これよりも多かったのは「SONY カセットテープ」で、出品数は963件、TDKが773件、maxellが509件、AXIAはその次でしたね。
他には、DENONが93件、KONICAが45件、Scotchは30件、SANYOが29件、That'sが26件、BASFが20件、AGFAが1件でした。
これは、カセットテープの性能差を示すものではなく、出品数の多いものは、日本国内での販売ルートが充実していた ( ⇒ 扱っているお店が多く入手し易いので、幅広く普及していた
) ことと、長きに渡って製造/販売されていた、ということなのだと思います。