印象的なパッケージ (3)

 これは、SONYから発売されていた、「音楽向けではない、一般用途のカセットテープ」ですが、管理人が最初に買ったカセットテープが、これの60minタイプのプラケース入りです。

 録音時間が大きく印字され、録音時間で色分けされているのが特徴で、右上にある「紙の箱に入ったもの」は、プラケースのものより¥50安かったように思います。

 

 

 当時のSONYのカセットテープは、ケースの色に合わせてリーダーテープ部の色を変えていました。
 上から60min (赤)、90min(緑)、120min(青)ですが、「C30」と「C45/C46」は、「C60」と同じみたいです。
 色を変えることで、どういった「メリット」があったかは、管理人にはわかりませんが、もしかしたら工場内での「組み立て間違いを防止」、及び「万が一の組立間違いを見つけ易くする」ために、色を変えていたのかもしれません。
 巻いたときの直径は「C60」も「C90」も「C120」も同じですが、リーダーテープの色を変えておけば識別できますからね。
 一方で「C30」「C45/C46」「C60」は、リーダーテープの色を変えなくても、巻いたときの直径で識別可能です。
 もうひとつ、これも理由はわかりませんが、C120だけが不透明のハーフで、窓の形も異なっています。

 

 

 当時のSONYのカセットテープは、「ローエンド」のものにも「ロット記号」が印刷されていました。
 同じ品種でも番号が違うのですから、製造ライン/製造時期を特定できるものだったのでは?と思います。

 

 

 

 この頃のSONYのカセットテープのラインナップは、「ローノイズ」(ノーマル)、「HF」(ノーマル、音楽用)、「CR」(クロム)、「Duad」(フェリクローム) の4品種でした。

 

 

 

 「Duad」テープの初代のものは、銀と黒のパッケージですが、管理人が持っているカセットテープの中では、これが最も高級そうなパッケージに見えます。
 「60分が赤」というのは、当時のソニーのカセットテープでは全品種共通で、「46分」はオレンジでした。
 当初の「Duad」は「duad ferri-chrome」の表示だったのが、後に「dual layer casette」に変わっています。

 

  

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 この頃のSONYのカセットテープでは、暗がりでも「A面」と「B面」を識別できるようにする意図があったのかもしれませんが、「A面」の「A」文字には、エンボス加工 (凹凸加工) がされていました。
 暗がりの中でも、ここを触れば、「A面かB面か」が判ったのでしょうね。

 

 

 

 でも、四隅や下部中央にある「ネジの有りなし」のほうが、判り易かったのでは?と管理人は思いますけどね。
 他社は、「ネジのある側がA面」が殆どだったように思いますが、SONYの場合、どのような都合があったのかは判りませんが、「ネジのある方がA面」とは限りませんでした。

 

 

 更には「ネジ留め」ではなく「固着」されていて、「A面B面どちらにもネジが無い」ものもあり、SONYのカセットテープの場合、「ネジでA面B面を識別する」ことが出来なかったんです。

 

 

 

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 管理人がカセットテープを買い始めた頃の「HF」カセットというのは、「ワンランク上」の音楽用カセットで、元々は「High Fidelity」を意味していたと思うのですが、後のノーマルテープでは、上位から「AHF / BHF / CHF」とネーミングされ、色分けについても、録音時間ではなく、テープのグレードで色分けされるようになりました 。

 

 

 

 これはケースに入った状態ですが、この頃から、外装フィルムに印刷するようになりました。

 

 

 これが未開封の状態。「AHF」や「BHF」も同様です。

 

 

 この世代からハーフ内部のシートが大幅変更され、「DPメカ」と呼ばれるものになりました。
 従来品を長期間繰り返し使っていると、稀にハブの回転が重くなり、早送りや巻き戻し時に回転が「遅い?」と感じることもあったのですが、この世代以降ではそういったことは起きなくなったように記憶しています。

 

 でも、外装フィルムを捨ててしまうと、メーカーが訴求する優位性は判らなくなってしまいますね。

 

 

 更にその後のノーマルテープでは「HF-ES / HF-S / HF」となり、「HF」はローエンドカセットの名前になってしまいました。

 

 

 その後、「HF-PRO」とか「HF-X」も登場し、「ノーマルポジション」だけで「品種が5つ」になりました。

 

 

 これはバージョンの違う「HF」カセットで、「HFシリーズ」として5品種ありますが、管理人にとって最も印象に残っているのは、「ワンランク上」だった「HF」カセット。

 

 また、TDKと同様にSONYでも、メタルテープが登場した頃から、「グレードと録音時間のバリエーション」が増えていったように記憶しています。

 

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 これはテープ自体を撮影したもの。
 上から「Low Noise」、「ローエンド」ではなかった頃の「HF」、「HF-PRO」、「UCX-S」(Highポジ)、「DUAD」(Fe-Cr) です。
 「Low Noise」のテープの色が、前述のTDKの「D」とはだいぶ違いますが、他はグレードが上がるに連れて、黒っぽくなる傾向のように思えます。

 

 

 

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