ユニークなコンセプト (4)

 これは、ドイツに本社のある「BASF」社のカセットテープ。 

 

 

 

 上の写真を見ると、右端でテープが切れてしまっているようにも見えますが、実はそうではなく、巻き乱れを防ぐための部材がハーフ内部に組み込まれています。

 

 

 

 巻き取る際には、外側のテープによって、追加した部材が内周側に押さえられ、部材の左右にあるエッジによって、テープが左右に振れるのを減少させているものと思われます。 

 

 

 

 「BASF」では「SMメカニズム (Security Machanism) 」と呼ばれていました。

 

 

 

 

 一般的なテープを早送りで巻き取ると、こういった感じで巻き乱れが生じる場合があります。

 

 

 

 このテープでは、早送りで巻き取っても、巻き乱れが少ないように見えます。

 

 

 

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 このカセットテープは、テープのメーカー名の記載はなく、「FMK」「エフエム中九州」「JOSU-FM KUMAMOTO 77.4MHz」といった、放送局名などの記載があるのみです。

 

 インデックスカードには、録音した「月 日 時 分」を記載できるようになっていますが、「エフエム中九州」をエアチェックするときに使って貰うことを想定していたのでしょうかね?
 カセットテープ本体の左に描かれた三角形は「A面」を表すものです。

 

 

 「B面」はこういった感じ。

 

 

 「エフエム中九州」は、現在は「FM熊本」という名称になっていて、Webサイトに拠れば1985年に開局したFM局のようです。
 管理人がオーディオに興味を持ち始めた頃、民放FM局は全国に4つ (FM東京、FM愛知、FM大阪、FM福岡) しかありませんでしたが、1980年代から増え始め、今では「各県に1局」程度にまで増えたようです。
 「FMK」ですが、「エフエム中九州」という名称の時は、「FM Middle Kyuu-syuu」の略、今は「FM Kumamoto」の略なのでしょう。
 このテープは、開局時に関係者に配られた物、あるいは番組内でリスナーに贈られたものなのかもしれません。

 

 ところで、このカセットテープ、どのメーカーが作ったものなのか..... 管理人は、ちょっと気になっているのですが、今のところは判りません。
 オーディオ機器を販売しているメーカーではないですから、どのメーカーから購入しても問題はないと思います。
 ハーフの特徴などから「これと同じだから、たぶんここから購入したのカモ?」なんて判ったらUpdateします。

 

 

 

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 このカセットテープ、透明な青いハーフが使われていますが、特徴はそれだけではなくて.....

 

 

 暗い場所では光ります。蓄光性の塗料が塗られているんですね。
 ハーフが透明なので、B面に塗られている塗料も見えます。

 

 

 カセットに貼るラベルも.....

 

 

 光ります。

 

 

 パッケージにもちょっと仕掛けがあって.....

 

 

 ちょっと奥行きを感じます。

 

 

 どうなっているのか?というと、先ずこれがインデックスカードで.....

 

 

 これが外装フィルムですが、外装フィルム上の印字が「B」「E」「A」「M」の順に薄くなっており、インデックスカード上の印字が、プラケースの厚みの分だけ「やや奥」に見えるので、「B」「E」「A」「M」の順に奥になるような立体感を感じていたのですね。

 

 「光が奥のほうからこちらに向かっている」という演出だったのかもしれません。
 他のカセットテープではあまり見られない「面白い仕掛け」だと思いますが、これは未開封でないと判りません。

 

 

 これが外装フィルムの裏面です。

 

 ハーフ上で光る「ライトチャージプリント」と、タイトルを記入する「ライトチャージラベル」による「ライトチャージシステム」がセールスポイントですね。

 

 

 外装フィルムは開封後は捨てられてしまいますので、「ライトチャージシステム」については、インデックスカード上でも述べられています。

 

 

 

 蓄光性塗料は、蛍光灯の紐の先に付いた「つまみ」などにも使われていて、これと同じ原理なのでしょうね。

 

 

 

 

 

 これは別バージョンの「BEAM」

 

 

 やはり暗闇で光って見えますが、今度はリールが光るので、演奏中は光るリールが廻っているのを愉しめます。

 

 

 こういったカセットテープを暗闇で演奏させると、このように見えます。
 見ている間に、どんどん明るさが低下していきますけどね.....

 

 

 

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